最小限でいい原発避難区域再生
優先すべきは「場所の復興」より「世帯の復興」
本誌12月号に「双葉町復興拠点づくりは税金のムダ遣い 10%程度に過ぎない帰還希望者」という記事を掲載した。今回は「復興拠点」だけでなく、避難解除された地域も含めて、復興事業の是非について検証してみたい。
大玉汚染農地回復訴訟の呆れた判決
許せない東電の主張と裁判所の忖度
大玉村の農家らが東京電力を相手取り「放射能で汚染された農地を原発事故前の状態に戻せ」と訴えた民事訴訟の判決が昨年10月15日、福島地方裁判所で出された。原発事故をめぐっては「加害者=東電、被害者=農家」という構図は疑う余地がないはず。ところが判決は、東電の責任を棚上げし、農家に"後始末"を促す信じられないものだった。
高野病院理事が訴える原発賠償の問題点
「のれんに腕押し」の原賠審
文部科学省の原子力損害賠償紛争審査会(原賠審)は昨年7月24、25の両日、県内の原発被災地を視察した。9月19日にはその結果を踏まえて同審査会が開催されたが、現地視察での「被災者の声」が生かされた形で議論が進められたとは言えない内容だった。今回の原賠審の視察は首長との意見交換などが主だったが、民間施設で唯一、意見交換の場が設けられた広野町の高野病院に、あらためて課題を聞いた。
衆院3区"玄葉王国"に地殻変動
無所属で希薄になった存在感
衆議院福島3区は「玄葉王国」と呼ばれるくらい、長年、玄葉光一郎氏(55、9期、無所属)が危なげなく当選を重ねてきた。そんな同区に"地殻変動"が起こりつつある。
飯郡山市富久山「疑問残る逢瀬川氾濫」
簡易保険加入者協会の査定に不満の声
昨年10月、郡山市内では阿武隈川をはじめ、複数の河川が氾濫し、流域の住宅が被害を受けた。被災地の一つ、同市富久山町久保田には逢瀬川氾濫により浸水した住宅が並び、被災者の生活再建も思うように進んでいないようだ。同地区を訪ね、さまざまな"怒り"の声に耳を傾けた。
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