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政経東北速報解説版 毎月2回(1・15日)発行
続・事件屋 竹内陽一氏の仮面を剥ぐ
月刊政経東北
政経東北速報解説版
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■静かな県知事選(十六年九月号)

 任期満了に伴う第十七回知事選(八月十九日告示―九月五日投開票)が行われ、現職で県政史上初の五選を目指す佐藤栄佐久氏(六五)=自民・民主・公明・社民推薦=と、新人で県労連議長の小川英雄氏(五五)=共産推薦=の一騎打ちとなり、佐藤氏が圧勝した。

 福島民報は告示翌日の八月二十日付二面で「残暑の中、訴え懸命 反応いまひとつ 選管委、投票率アップに躍起 選挙より五輪? 有権者、関心まだまだ」と分かり易く報じた。一方、福島民友は同日付二七面で「知事選、静かなスタート 三〇度超す残暑の中遊説も 有権者反応クール」としながら、三面で「両陣営必勝へヒートアップ 会場包む支持者の熱気」と報じたが、そのような熱気は感じ取れなかった。佐藤知事の当選が確実な情勢の下では、熱気は生じようがない。

 今回の知事選がつまらなかったのは、保守陣営から佐藤知事に挑戦する人物が現れなかったからである。自民・民主・公明・社民の四党は、党の政策と乖離があることや多選の弊害を承知で佐藤知事を推薦した。要するに、勝ち馬に乗りたかったということだろう。

 国会議員も同様に、多選の是非についてコメントしなかった。自分の選挙への影響を懸念して、佐藤知事を刺激することを避けたのだ。誰のため・何のため国会議員なのか、といいたくなる。
 佐藤県政は福島空港、会津大学、福島国体、未来博など実績を残したものの、「文句のつけようがない」というほどではない。特に四期目から理念重視の傾向が強まり、県民との間に大きなギャップが生じている。五期目は必然的に求心力を失うだろう。

 佐藤県政のもう一つの特徴は、地元選出国会議員を大事にしないことである。彼らは度胸がないから、佐藤知事の五選に反対でも「ノー」といえない。佐藤知事の六選がなければ、次期知事は佐藤雄平参院議員が有力になった。磐城光英参院議員は今回知事選に立候補すれば次回有利になったのに、落選が恐くて動かなかった。狠ボタ畤誉犬世ら、実力者に挑戦する気概がない。

 佐藤知事の娘婿の玄葉光一郎衆院議員と長い間争ってきた荒井広幸前衆院議員も、浪人するのが恐くて参院議員に転身した。「郵政民営化に反対する」といっても、次の選挙で公認されないようなことはしないから、あっさり白旗を掲げるだろう。

 佐藤知事に挑戦する意思のない人は「アンチ佐藤」を標榜する資格がない。(奥平)

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