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政経東北速報解説版 毎月2回(1・15日)発行
続・事件屋 竹内陽一氏の仮面を剥ぐ
月刊政経東北
政経東北速報解説版
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■不安定社会への入口(十七年一月号)

 北朝鮮から拉致被害者横田めぐみさんの「遺骨」として日本側に渡された骨がDNA鑑定で別人のものと分かった。DNA鑑定できないように骨を高温で焼いたといわれているが、そこに北朝鮮の将来を占うヒントがある。
最高指導者金正日が骨のすり替えを指示(承認)したかどうか分からないが、道義と権威を失うことになる行為をあえて行ったことに、北朝鮮体制の脆弱性が読み取れる。金正日が軍部を完全に掌握しているとは到底思えない。

 国内で北朝鮮への経済制裁を求める声が高まっている。当然の反応だとは思うが、一方、北朝鮮がやけになって日本にミサイルを撃ち込み、韓国に戦争を仕掛けないとも限らない。その場合、三つのケースが考えられる。ゞ眄菊が攻撃を指示する、軍部が勝手に攻撃を開始する、K鳴鮮体制の崩壊を早めるため一部部隊が攻撃を開始する。可能性が高いのは、↓―腓世蹐Α

 北朝鮮が「経済制裁を行えば宣戦布告と見なす」といっている以上、経済制裁を行う際は万が一の事態に備え、アメリカ・韓国と共同して臨戦体制を敷かなければならない。だが、巻き添えを食う韓国が日本に全面的に協力するとは思えないし、アメリカが必ずしも報復するとは限らない。攻撃が行われなくても、北朝鮮のミサイルを監視し、貨物船などによる大量破壊兵器の持ち込みをチェックする必要がある。一方、北朝鮮国内が混乱すれば中国軍が進駐する可能性がある。中国経済は驚異的な発展を続けているものの、内部矛盾を覆い隠すため日本非難を繰り返しているのは周知の通り。

 拉致への怒りはもっともだが、あらゆる事態に対応できる準備が整わなければ経済制裁を行うべきでない。小泉首相が珍しく優柔不断なのは、そのためだ。日本は戦争の選択肢がないのだから、粘り強く交渉するほかない。

 こうしたことから、北朝鮮と中国の動きが注目されるが、筆者はむしろ日本の現状を憂える。都道府県・各省庁だけでなく警察や検察などでも業務上横領・詐欺行為が六十年近く続けられ、いまだに改まらない。かつて官吏は天皇に仕えたが、新憲法になって国民に仕えるようになり、倫理観を失った。税金泥棒が横行しては国が成り立たない。

 もう一つ心配なのは、一〇〇〇万人といわれるニート・フリーター・失業者の存在である。国は無策で、財政再建も中途半端だ。崩壊しつつある北朝鮮を笑えない。(奥平)

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