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政経東北速報解説版 毎月2回(1・15日)発行
続・事件屋 竹内陽一氏の仮面を剥ぐ
月刊政経東北
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■戦争の後始末をきちんとつけろ(十七年八月号)

 敗戦から六〇年。日本は朝鮮・ベトナム・アフガニスタン・イラクの各戦争に関わったものの、当事者にならなかった。そのこともあって、戦後の日本のありようを非難する国はほとんどない。一方で、中国や韓国・北朝鮮は日本の戦争責任を厳しく追及し、反日教育を行っている。六〇年以上も昔のことを昨日のように対応するのは、国内事情が影響していると思われるが、国民の利害に関することだから無視できない。

 そもそも戦争に関与したのは勤労動員を含め、昭和五、六年以前に生まれた人で、それ以降に生まれた人に責任はない。したがって、七五歳以上の約九〇万人が当事者ということになる。まず、彼らが中国や韓国・北朝鮮の主張に耳を傾け、対応策を考えるべきだ。(小泉首相は六三歳だから、明らかに責任のない世代に属する)

 私の考えは「中国や韓国・北朝鮮が『反省と償いが足りない』というのだから、七五歳以上の人々が中心になって、納得するまで反省と償いを行うべきだ」というもの。そうしなければ、数百年たっても非難される。

 このように主張すると「向こう寄り」といわれるが、敗北した戦争の当事者(旧軍人軍属)に軍人恩給、遺族に年金や扶助料を未だに支給するのは、戦後処理の順序が間違っているのではないか。国債(借金)で遺族に特別給付金・特別弔慰金を支給するのも、戦争に関わっていない子や孫やひ孫の世代に強制的に負担させることになり、賛成できない。要するに、「このようなことをしないで、戦争の後始末をきちんとつけろ」といいたいのだ。

 問題は、国民を代表する政府・自民党が「国に殉じた人を大事にしなければならない」と称し、カネをバラ撒いて得票してきたことである。大平正芳氏や後藤田正晴氏など自民党の旧世代には、戦争への深い洞察と反省があり、相手の主張を聞く度量があった。ところが、現在の自民党幹部は薄っぺらで、意見の異なる相手と深みのある議論をする力量がなく、しかも、わけの分からない宗教政党を抱き込んで政権にしがみつく、どうしようもない存在になっている。郵政民営化問題で自民党の分裂がささやかれているが、賞味期限の過ぎた政党は割れて当然、総選挙で何が大事かを議論すべきだ。

 さて、戦争責任のない世代の責任は、歴史を学び、相手国の同世代の人々に憎しみを増幅する反日教育の悪影響を指摘し、侵略や戦争を回避する知恵を育むことである。(奥平)



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