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政経東北速報解説版 毎月2回(1・15日)発行
続・事件屋 竹内陽一氏の仮面を剥ぐ
月刊政経東北
政経東北速報解説版
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そのまんま東知事誕生の意味(2007年2月号)

 宮崎県知事選は1月21日投開票され、タレントのそのまんま東氏(49)が、民主・社民・連合宮崎の支援を受けた前林野庁長官の川村秀三郎氏(57)、自民・公明の推薦を受けた元経済産業省課長の持永哲志氏(46)らを大差で破り、初当選を果たした。

 宮崎県民はそのまんま東氏がビートたけし氏らと週刊誌『フライデー』編集部に押しかけ傷害容疑で逮捕されたこと、児童福祉法違反容疑で摘発された風俗店を利用していたこと、芸能活動を謹慎中に早稲田大学(第二文学部、政経学部)に入学したこと(昨年3月中退)、昨年2月女優かとうかず子さんと離婚したことなどを知っている。また早稲田大学で学んだことなど何の役にも立たないことを承知で、そのまんま東氏に投票した。

 長い間、「政治や行政のプロ」を自称する人々が地方行政を担ってきた。一方で、「県民のため」などともっともらしいことを言いながら、裏で不明朗な金を受け取り、県の借金を増やし続けてきたことに飽いたのだ。その片棒を担いできた民主は同罪で、期待が持てないのも当然だろう。

 「衆愚選挙」と報じたマスコミもあったが、むしろ、「プロがダメなら素人に委ねてみよう」というニヒリズムに近い。「衆愚政治」かどうかの判断はまだ早い。

 思い出すのは最近亡くなった青島幸男元東京都知事。「都市博中止」を公約して都知事選に当選したものの、それ以外の公約をほとんど反古にして支持者をあきれさせた。タレント活動などで見せた庶民性やユーモアは商売用で、意外にも権威・権力好きだった。後ろにひっくり返りそうな態度で、陳情者の話を聞いている姿をいまでも鮮明に記憶している。テレビの前で「このバカ、何を勘違いしているんだ」と思ったものだ。石原慎太郎都知事は青島氏と考えやスタイルは多少異なるが、権威・権力好きは酷似している。

 彼らの最大の失敗は官僚に取り込まれ、社会的不公平かつ借金財政の象徴である公務員優遇、官製談合や税金着服など公務員の犯罪に手を付けなかったことである。官僚はこれらの聖域が守られれば「話の分かる知事」として、どんなわがままにも応じてくれる。それは、そのまんま東知事にも佐藤雄平知事にも当てはまる。

 抵抗が大きいから短兵急にやれとは言わないが、チマチマしたことに追われ、「忙しい」を連発するのは最悪。しっかり戦略・戦術を立て、県民を味方に大改革を進めてもらいたい。

(奥平)

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