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政経東北速報解説版 毎月2回(1・15日)発行
続・事件屋 竹内陽一氏の仮面を剥ぐ
月刊政経東北
政経東北速報解説版
ご挨拶/会社概要
株式会社東邦出版
福島県福島市南矢野目鼓原1-2
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創刊35年を迎えて(2007年5月号)

 本誌の創刊は1972年7月、今年で創刊35年を迎える。35年前の今頃は、創刊号の準備で大わらわだったに違いない。

 私が記者として『政経東北』に入ったのは73年4月のこと。取材や発行の体制が整ったとは言えない時期で、経営も不安定だった。その後、会社になじめず、半年足らずで会津若松市内の広告代理店に飛ばされた。

 復帰したのは3年後の76年4月。相変わらず経営難で、私が主幹兼代表取締役に就任することになった。弱冠27歳。それから31年経つが、とても順風満帆だったとは言い難い。

 60年代の残滓を引きずっていたうえ、知識や経験の不足から、不要なトラブルをたくさんつくった。私が頼りにならないので、ライバル誌に転進したスタッフもいる。記事は当時の「到達点=限界点」だから言い訳しないが、取材が不十分なものや気恥ずかしいものもある。

 にもかかわらず、雑誌を発行することができたのは幸運だった。私のような若輩に、自由に表現させてくれた読者・広告主の度量にあらためて感嘆する。大きなスポンサーがない中で、しかも地方(福島)だったのは稀有なことと言える。

 どんなことを書いてきたかと問われれば、「竹内陽一・小針暦二・滝田三良3氏の告発と、行政の監視、公務員の厚遇批判」と答える。竹内氏は『事件屋』『続・事件屋』(単行本)、小針氏は『ブラック紳士・小針暦二氏』(臨時増刊号)、滝田氏は『悪徳弁護士』(単行本)に結実し、行政の監視、公務員の厚遇批判は現在も本誌のメーンテーマになっている。

 基本的なスタンスは「自立した庶民主義」。処世に長けた庶民とは一線を画し、あくまで政治家や役人や学者に対抗できる力量を持った野次馬でありたい。経営面では、大きなスポンサーより、数多くの小さなスポンサーを大事にする。それが自由な言論を担保している。

 35年続いたから、今後も続くとは限らないのは言うまでもない。雑誌の存在意義がなくなれば退場を余儀なくされるからだ。それを避けるには、社会の動きに敏感に反応して独自の言論を展開するしかないわけだが、それは次世代の仕事となる。

 この間、お世話になった経営者がたくさん亡くなった。中には倒産し、リタイアを余儀なくされた経営者もいる。何もできないのは心苦しいが、それは言論でお返しするほかない。私もいずれ引退するが、それまでは取材の現場で頑張りたい。

(奥平)

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