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政経東北速報解説版 毎月2回(1・15日)発行
続・事件屋 竹内陽一氏の仮面を剥ぐ
月刊政経東北
政経東北速報解説版
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財政と災害が心配だ(2008年 1月号)

 平成20年を迎える。あっという間の20年だったような気がする。おそらく、大正時代(15年)はもっとあわただしかったに違いない。

 昭和末期から平成初期にかけては爛丱屮覘瓩寮篦佐で、日本全体が浮かれていた。不登校やイジメなどはあったが、 ニート、フリーター、ワーキングプア、国民年金未納、給食費未納、少子高齢化、人口減少などは問題になっていなかった。

 国民1人当たりの所得はいまでも世界でトップクラスなのに、あらゆる面で余裕を失い、社会がぎすぎすしている。 だれも経験していない時代に入ったということだろうか。

 原因を突き詰めると、国の膨大な借金に行き着く。昭和末期160兆円(国債と借入金―財投債と政府短期証券を除く)だったものが、 今年度600兆円(同)に達する。政府は、公共事業費、社会保障費、地方交付税などを削減しているが、狆得个某絖瓩噺世辰討茲ぁ

 平成元年に導入された消費税は、借金返済ではなく、所得税や相続税の税率引き下げの穴埋めに使われた。橋本内閣までは借金の増え方が 緩やかだったが、小渕内閣以降はタガが外れ、小渕・森・小泉3内閣の7年間で300兆円(年43兆円)増えた。 借金依存は安倍・福田両内閣も変わらない。

 難しい理屈は分からないが、政府が経済の舵取りを誤り、国民に大きな犠牲を強いたのは明らかで、他の選択肢がなかったとは思えない。 日本人は何でも自慢したがるが、われわれの政府が賢明でなかったことを世界に示したと言える。

 歳出を削減しても、やらないよりましな程度。このままでは予算が組めなくなり、年金などの支払いにも支障が出るだろう。 最終的には増税しかないが、その前に庁舎をはじめ、何とかセンターなど行政資産(道路や公園などを除く)を売却し、公務員の待遇を 3割程度引き下げる大胆な行財政改革を進めなければ認められない。小出しの給与カットも、全滅を繰り返した旧日本軍の兵力逐次投入と 同じで、愚策の部類に入る。

 もうひとつ心配なのは、災害への備えが十分でないことである。関東大震災(1923年)の傷が癒えないうちに世界恐慌(1929年)が始まり、テロやクーデター未遂事件を繰り返して侵略戦争に傾斜していった戦前を思い出す。不幸・不運は重なってやって来る。

 「いざという時、頼れる政府がある」と言えないのは寂しい。

(奥平)

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