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政経東北速報解説版 毎月2回(1・15日)発行
続・事件屋 竹内陽一氏の仮面を剥ぐ
月刊政経東北
政経東北速報解説版
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後れを取る福島県(2010年 7月号)

 東京エレクトロン(東京都港区)は、半導体市況が好転してきたことから、今年夏、世界的不況のため延期していた新工場(宮城県大和町)の建設に着手する。投資額は約250億円、操業開始は2011年夏、従業員数1000人(のち2000人)。

 周知のように、宮城県大衡村(第二仙台北部工業団地)にトヨタ系自動車メーカー・セントラル自動車(神奈川県相模原市)の本社・工場が進出する。昨年12月、工場建屋が完成し、今年秋に生産を開始し、11年1月から本格生産を始める。投資額は約500億円、従業員数1500人(うち新規雇用500人)。同工業団地には、トヨタ紡織の子会社・関東シート(旧社名トヨタ紡織東北)が進出し、昨年11月から操業を始めている。

 トヨタ自動車とパナソニックの共同出資による車載用電池メーカー・プライムアースEVエナジー(旧社名パナソニックEVエナジー、静岡県湖西市)の宮城工場(大和町)も、今年1月から操業を始めている。投資額は約300億円、従業員数400人。

 セントラル自動車の従業員が多数転居することもあり、大衡村・大和町を中心に1000戸以上の住宅需要が見込まれている。

 東北経済産業局の試算によると、セントラル自動車の本社・工場立地による経済波及効果(生産台数25万台)は約6000億円。宮城県は同団地に隣接する東北自動車道に、11年度内の完成を目指し、大衡インターチェンジ(仮称)の建設を進めている。

 村井嘉浩知事は「富県宮城の実現―(10年以内に)県内総生産10兆円」を目標に掲げ、〇佐嘘悗猟鷏函↓育成・誘致による県内製造業の集積促進、4儻資源・知的資源を活用した商業・サービス業の強化、っ楼莊从僂鮖戮┐詛昔喊綮唆箸龍チ萠篭化、ゥ▲献△乏かれた広域経済圏の形成、産業競争力強化に向けた条件整備――に努めている。

 一方、わが福島県。本誌4月号の「メリハリのない22年度県予算」で指摘したように、県政の目標が抽象的で、現実の課題を克服するための指針になっていない。このままでは宮城の衛星県になってしまう。ちなみに、08年度の県内総生産(名目)は、宮城8兆0596億円、福島7兆5576億円。

宮城のデータは、セントラル自動車関連を含まないから、10年度以降は1兆円以上の差をつけられるのは確実だ。それが県民所得に反映するのは言うまでもない。佐藤雄平知事の責任は免れないが、それ以上に、「井の中の蛙」のまま惰眠を貪っている幹部職員の責任は重い。

(奥平)

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