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政経東北速報解説版 毎月2回(1・15日)発行
続・事件屋 竹内陽一氏の仮面を剥ぐ
月刊政経東北
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玄葉光一郎さんのこと(2010年 8月号)

 福島県3区選出の玄葉光一郎さんが菅内閣の公務員制度改革担当大臣、内閣府特命担当大臣(「新しい公共」・少子化対策・男女共同参画)、民主党政策調査会長に就任した。大臣(しかも4担当)と政調会長を兼ねるのは異例のことで、政府・党内での期待の大きさが分かる。

 古い話になるが、本誌1988年(昭和63年)1月号の編集後記に《福島県の国会議員の定数は、衆議院12、参議院4、計16。党派別内訳は、自民党11人、社会党4人、民社党1人。自民党11人のうち6人が閣僚経験者である。県政史上、有力議員がこれだけそろったことはない。地元にとって頼もしい限りだが、渡部恒三氏を除いて引退は時間の問題で、近い将来、福島県が「政治過疎」に転落するのは確実だ。オラが意識から憂えるのではない。福島県の発展には、県選出国会議員の強い政治力が不可欠だからだ。では、どうすればよいかということになるが、結局、若手議員に謙虚さを失わないで力を蓄えてもらうしかない》と書いた。

 当時、玄葉さんは24歳、松下政経塾員だった。県選出国会議員の大臣就任は、宮沢内閣で通産大臣を務めた渡部恒三氏以来18年ぶり。一方、若手議員として期待された穂積良行、佐藤剛男、坂本剛二、根本匠の4氏は「大臣就任間近」と言われながら、落選・引退を余儀なくされている。

 当時、衆議院は中選挙区制で、派閥の異なる自民党議員同士が地元貢献を競い合った。また、建設省は天野光晴氏、郵政省は亀岡高夫氏、農林省は伊東正義氏、厚生省は斎藤邦吉氏、労働省は渋谷直蔵氏という具合に、選挙区を越えて国の予算を確保して県内のインフラが整備され、今日に至っている。激しい選挙戦など弊害はあったものの、政治家の役割が分かりやすい時代だった。

 小選挙区制導入や政権交代などで国会議員の地元貢献は暗中模索の状態にあるが、実力議員が国や地方の将来を左右するのは当時と変わらない。国会議員の主戦場は国会でも、情報や人脈を駆使し、県や市町村のために働くのは当然のことだ。

 玄葉さんにとっては、公務員制度改革が正念場となる。与党が参議院で過半数割れしたことから紆余曲折は避けられないが、大事なのは国民が納得する形で決着することである。成果を上げたら、次の仕事(ポスト)が待っている。

 満を持して登場した割に鳩山前首相や菅首相の世代がだらしないから、一挙に若返るだろう。その先は言うまい。

(奥平)

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