ホーム
バックナンバー
ウェブ連載「巻頭言」
ウェブアーカイブ New
政経東北速報解説版 毎月2回(1・15日)発行
続・事件屋 竹内陽一氏の仮面を剥ぐ
月刊政経東北
政経東北速報解説版
ご挨拶/会社概要
株式会社東邦出版
福島県福島市南矢野目鼓原1-2
TEL:024-554-6101(代表)
FAX:024-554-6103
Email:info@seikeitohoku.com

福島県政を憂える(2010年 9月号)

 今年夏の甲子園。福島県代表の聖光学院高校が準々決勝の興南高校戦で3点先取したときは「準決勝に進める」と思ったほど。結果は3‐10。興南高校が勝ち進んで優勝した。思い出されるのは9年前の夏の甲子園。聖光学院は1回戦の明豊高校戦で大敗した。全国レベルとの差を痛感したに違いない。県内勢は昨年と今年、春の選抜に出場できず、ドングリの背比べ状態だった。全国トップクラスとの実力差はともかく、今回ようやく東北・全国レベルに達したとみてよい。関係者の努力がしのばれる。さらに言うと、全国レベルのはるか彼方に世界レベルのベースボールがある。

 県知事選が10月14日告示―31日投票の日程で行われる。現職の佐藤雄平氏(62)が民主党県連、経済・労働団体などの支持を得て独走している。自民党県連は独自候補擁立を見送り、一部に佐藤氏の選対本部に加わる動きもある。共産党系の「みんなで新しい県政をつくる会」が新人を擁立するから無投票にはならないが、これでいいのか。

 佐藤知事には失礼だが、1期4年を無為に過ごした印象が強い。デンソー東日本の進出が決まっているが、倒産による失業が新たな雇用をはるかに上回る。学力テストは東北最下位・全国最低レベル。これが難関大学合格者数の低迷につながっている。福島成蹊高校は県立の滑り止めだったが、本田哲朗氏を校長に招聘して実績を上げた。聖光学院も福島成蹊も私立で、県立のふがいなさが際立っている。知事・教育長が目標を示さないのが不思議でならない。

 公共施設耐震化率は全国最低レベル。人口減少数は北海道に次いで2番目。道路舗装率42位。下水道普及率37位。探せばまだある。要するに、県政が県内レベルにとどまり、東北・全国レベルにほど遠い。高校野球に例えるなら、聖光学院が明豊に大敗した程度でしかないということだ。県政も県内企業も全国レベルからアセアン・世界レベルにアップしなければならないのに、その端緒すら見えない。

 財政難は結果論にすぎない。破綻の原因は、バブル崩壊やリーマンショックのせいではなく、高齢化や週休2日制などで県内・国内の総生産が下がる一方、従来の待遇を維持したからだ(企業も同様)。特に問題なのは、生産性を問われない国・地方自治体が職員厚遇(勤務時間・給与・賞与・退職金・天下り)を続けていることで、これは一種の犯罪である。

 佐藤知事には馬耳東風だろうが、抽象的かつ総花的な公約をしないで、せめて3つくらいに絞ったらどうか。

(奥平)

巻頭言一覧に戻る