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政経東北速報解説版 毎月2回(1・15日)発行
続・事件屋 竹内陽一氏の仮面を剥ぐ
月刊政経東北
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財政危機に備えよ(2011年 2月号)

 財務省によると、平成22年9月末の「国債及び借入金」は909兆円。内訳は、”當鵡餾庁僑隠潅円、∈眦蟶庁隠横鈎円、借入金・交付国債59兆円、だ府短期証券113兆円。ちなみに国債の所有者別内訳は、郵貯・銀行43%、生保・損保20%、公的年金・年金基金16%、日銀7%、海外5%、家計5%など。

 利払い・償還が税金によって賄われる「国の長期債務残高」(,鉢で、△鉢い魎泙泙覆ぁ砲錬僑苅庵円、「地方の長期債務残高」は200兆円、合わせると840兆円(年度末見込み862兆円)。

 一方、郵貯・銀行・生保・損保などに預けている「個人金融資産」は1460兆円(09年12月末)、そこから住宅ローンなど負債を除いた「家計の純資産」は1060兆円(10年2月末)。

 国債の消化余力を示す「家計の純資産」と「国・地方の長期債務残高」の差は200兆円しかない。新規国債の発行を40兆円程度に抑えても、5年しか持たないことになる。

 23年度一般会計の国債費(利払い・償還)は21兆円だが、実際の国債発行額は170兆円を超える見込み。内訳は、新規国債44兆円、借換債114兆円、財投債15兆円。借換債の償還は最長60年。

 5年の間に経済が好転し、税収が大幅に増える見込みはないから、いずれ財政は破綻する。と言っても、日本は独自の通貨を持ち、国債は円建てだから、ギリシャのようにはならない。考えられるのは、国債が暴落して経済が恐慌の様相を呈し、国も地方も予算を組めなくなることである。緊急避難的に日銀が国債を引き受けるかもしれないが、今度は極端な円安とインフレを招く。円安は経済再建の好機となるが、総体的な痛みは大きい。

 国が頼りにならないとき、自治体はどうするか。周知のように、使途が決まっている「基金」はあるものの、いわゆる「企業の内部留保」とは違う。国からの地方交付税や国庫支出金が大幅にカットされたら予算が組めなくなる。そこへ、自然災害が直撃する可能性もある。

 どうにもならないのだから、なるようになるだけ――と割り切りがちだが、備えがあれば職員も住民も右往左往しなくて済む。戦前、職員や教員に対し、給料の引き下げや遅配・欠配があったが、予算が足りなくなってから仕方なくやるのではなく、余裕があるうち夕張市並みに職員の待遇を引き下げ、内部留保に努めるべきだ。職員に嫌われても、将来、先見の明を称賛されるだろう。

(奥平)

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