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政経東北速報解説版 毎月2回(1・15日)発行
続・事件屋 竹内陽一氏の仮面を剥ぐ
月刊政経東北
政経東北速報解説版
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第一原発をコンクリートで覆え(2011年 4月号)

 日本にとって地震と津波は宿命だから、悔しいけれど受け入れるほかない。だが、原発事故は人災であり、どんな言い訳も許されない。

 浜通りに津波がやってきたのは地震から30分後の3月11日15時15分ごろ。

 同日夜、福島第一原発から3膳内に避難指示、10膳内に屋内退避指示。

 翌12日早朝、10膳内に避難指示。同日15時36分、1号機で水素爆発。約3時間後、20膳内に避難指示。

 14日11時01分、3号機で水素爆発。翌15日11時00分、20〜30膳内に屋内退避指示。

 10日後の3月25日午前、枝野官房長官が20〜30膳内に自主的避難を要請(「勝手に逃げろ」というわけ)。

 東京電力は、タービン建屋が水をかぶり、非常用冷却装置が作動しなくなった段階で水素爆発を予見できたはず。その間に住民をすみやかに避難させるべきだったのに、自分たちは真っ先に逃げ、注水や電源復旧など危険な作業を社外に依存している。こんな無責任な会社は存在価値がない。

 政府の対応も手ぬるい。水素爆発によって配管や配線はズタズタになり、火災や海水(塩)による被害も深刻なはずで、外部から電源を引き込んでも冷却機能が回復するとは思えないのに、貴重な時間を浪費している。

 放射能の放出が続けば、浜通りだけでなく県内全域、さらには首都圏を含む東日本が汚染され、住めなくなる。4〜5年後、子どもたちが甲状腺がんに冒され、10〜20年後、大人もがんになる。にもかかわらず、佐藤雄平知事や避難指示地域・屋内退避指示地域の市町村長は物資調達や避難所確保に懸命で、もっと大事なことを忘れている。

 それは旧ソ連のチェリノブイリ原発で行ったように、原子炉に穴を開け、大量のコンクリートを流して固め、放射能の流出を止めることである。それ以外に、この危機を回避する方法はない。佐藤知事、市町村長、県民は一丸となって、菅首相に決断を求めるべきだ。一刻を争う。放射能の放出が止まれば、希望も出てくる。

 国・東電がやらなければならないことがもう1つある。避難を余儀なくされた人々に「安心して眠れる場所」と「温かい食事」と「当面の生活費」の3つを保障することである。彼らを避難先の善意に委ね、難民扱いするのは許されない。

 国・県・市町村が混乱の収拾に努めているのは分かるが、的外れなことをしても意味がない。再度言う。第一原発をコンクリートで固めよ。

(奥平)

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