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政経東北速報解説版 毎月2回(1・15日)発行
続・事件屋 竹内陽一氏の仮面を剥ぐ
月刊政経東北
政経東北速報解説版
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続・玄葉光一郎さんのこと(2011年 10月号)

 昨年8月号で、玄葉光一郎さんが同年6月に発足した菅内閣の公務員制度改革担当、内閣府特命担当大臣(「新しい公共」・少子化対策・男女共同参画)、民主党政策調査会長に就任したことに触れ、「成果を上げたら、次の仕事(ポスト)が待っている」と期待を寄せた。

 今年1月の菅改造内閣では、国家戦略担当、宇宙開発担当、内閣府特命担当大臣(「新しい公共」・科学技術政策)、このたび野田内閣の外務大臣に就任した。県選出国会議員が要職を歴任するのはうれしいが、素直に喜べない。

 玄葉さんは担当が多く、しかも任期が短く、いずれも成果を出せなかったからだ。もうひとつ指摘したいのは、せっかく政権交代を果たしながら、国民の期待に応えられなかった責任は、鳩山元首相・菅前首相だけでなく、党幹部・閣僚にもあるということである。特に玄葉さんの場合、民主党政策調査会長、国家戦略担当、福島県3区選出衆院議員として、東日本大震災及び原発事故への対応について大きな発言力を持っていた。ところが、なぜか控えめで、党・政府・世論をリードする場面はなかった。

 玄葉さんは福島民報(8月31日付)の取材に応じ、「震災と原発事故に対する政府の対応にはスピード感が欠けるとの声もある」との質問に、「確かに多くの人から迅速さに欠けるという批判があったが、決してそうとは思わない。実際にどうだったかは検証する必要があるだろう。野田内閣は優先順位をつけて対応すべきで、着実に結果を残してほしい」と答えている。

 「決してそうとは思わない」という感覚が分からない。「検証する必要がある」「着実に結果を残してほしい」というのも猊章性瓩任△辰董現職閣僚の言葉と思えない。地元紙の若い記者に批判めいた質問をされて向きになったのかもしれないが、背後に多数の県民がいることを忘れている。

 外務大臣就任後、米軍普天間飛行場の移設問題について、「日米合意に基づいて進めていく」と述べ、現行の辺野古移設案を推進する考えを表明した。地元の強い反対で、結果的にアメリカと沖縄県民の双方を裏切る形になるのは避けられない中で、沖縄県や名護市長などと会わずに訪米し、日米合意を守ることを再確認するのは真摯な政治家と言えない。

 外交は生き馬の目を抜く世界。深い知識がなければ国益を損なう。参考資料として、広瀬隆氏の著書『赤い楯』『世界石油戦争』『世界金融戦争』を贈りたい。もちろん、読む読まないは自由である。

(奥平)

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