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政経東北速報解説版 毎月2回(1・15日)発行
続・事件屋 竹内陽一氏の仮面を剥ぐ
月刊政経東北
政経東北速報解説版
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ムダなことをしているのかもしれない(2012年 11月号)

 環境放射線量は、県北保健福祉事務所(福島市御山町、10月23日9時)0・72μSv/時。近くの信夫山公園には「利用は1日1時間程度にして下さい」という案内板が設置してある。少し離れた小鳥の森駐車場(福島市岡部・渡利)に線量計が設置してあり、24日9時の数値は1・48μSv/時。ここにも信夫山と同じ案内板がある。

 これまで高い数値を示したのは、霊山・日枝神社の3〜4μSv/時(5月17日)、磐梯山・弘法清水の6〜7μSv/時(5月24日)。そこに注意を喚起する標識はなかった。おそらく、もっと数値の高いところが旧住地域内にたくさんあるに違いない。なぜ、国や自治体が詳しく調べて立ち入り禁止にしないのか分からない。

 大震災・原発事故から1年8カ月、環境や土壌や食べ物の放射能に、われわれは鈍感になっているような気がする。

 どうしようもない現実があるのは否めない。例えば、除染。昨年から今年にかけて柿の木を除染したものの、あんぽ柿の生産を自粛することになった。何年経ったら安心して生産できるのだろうか。除染しても再び数値が上がるという話もよく聞く。原因は分からないが、何らかの遮断効果や風による移動などが考えられるほか、除染の効果が低いことなども挙げられる。もしかすると、われわれはムダなことを繰り返しているのかもしれない。

 国・東京電力はそれを承知で、だらだら除染しているのではないかと疑っている。その理由は、金のかかる根本的な解決(すなわち移転に伴う保障)を避けるためである。

 ムダと言えば、農産物の輸出である。汚染されていなくても、外国人がフクシマ産を恒常的に買うとは考えにくい。おそらく、輸出額より関係者の渡航費など販促コストの方が上回っているはずだ。売れない農産物をつくり続けるのはむなしい。国・東京電力の対応を待っていたら勤労意欲を失い、貴重な人生を棒に振りかねない。

 だから、あえて言う。若い人は福島を出よう。大人も仕事を求めて福島を出よう。残った人は放射能に注意しながら、悔いのない人生を送ろう。

 いつ戻れるか分からない中で、自治体の実態がないのに自治体を名乗り、選挙をやるのは違和感がある。首長、議員、職員の待遇が従前通りというのも理解できない。そこに住んでいるなら、そこの自治体に住民票を移し、庁舎などをつくるべきでない。もちろん、保障は一丸となって求めていく。

(奥平)

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