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政経東北速報解説版 毎月2回(1・15日)発行
続・事件屋 竹内陽一氏の仮面を剥ぐ
月刊政経東北
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選択肢がなかった知事選(2014年 11月号)

 任期満了に伴う県知事選は10月26日に投開票され、前副知事の内堀雅雄氏が49万0384票を獲得し、元岩手県宮古市長で医師の熊坂義裕氏らに大差をつけて初当選を果たした。投票率は45・85%で、過去最低だった前回(42・42%)を上回ったが、2番目に低い投票率だった。

 もっとも、こうした結果は当初から予想されていた。自民、民主、公明、維新、社民の各党が支援し、盤石の体制で選挙に臨んだ内堀氏が圧勝することは容易に想像できた。それ故に、県民の関心が高まらず「投票に行く気がしない」といった声が随所で聞かれた。

 今回の選挙は、震災・原発事故後、初めての知事選で、県民にとって震災復興を託す新たなリーダーを選べる機会だった。ただ、主要政党がこぞって内堀氏を支援したことで、実際は「1択」で県民には選択肢がなかった。要するに、内堀氏は県民が選んだ知事ではなく、各政党の「お偉いさん」が選んだ知事なのである。こんな傲慢が許されていいはずがない。

 さて、筆者は前号編集後記で次のように書いた。

    ×    ×    ×    ×

 9月4日、佐藤雄平知事の引退会見が行われた。その席で、報道陣から「2期8年で印象に残っていることは」との質問が飛んだ。こんな質問をした方もした方(県民がそんなことを知りたいと思っているのか?)だが、答えた方も答えた方だった。この質問に、佐藤知事は「二地域居住や企業立地が進み……」などと答えたのだ。

 この任期中には「1000年に一度」と言われる震災、人類が経験したことのない原発事故に出くわした。それを差置いてのあの回答には驚いた。同時にこんな人が知事だったのか、辞めてくれて助かったと心底思った。

    ×    ×    ×    ×

 佐藤知事の震災・原発事故対応は、とても及第点をあげられるものではなかった。そもそも、引退会見で垣間見えたように問題意識すら希薄だったようだ。これでは話にならない。

 一方、内堀新知事については、各マスコミで「佐藤知事の後継候補」、「佐藤県政継承」などと報じられている。どういう意味での「継承」なのかはよく分からないが、前知事の「ダメ県政」など継承してもらっては困る。むしろ前知事を反面教師に、問題意識を持ち、リーダーシップを発揮して、震災・原発事故対応をはじめ、各種課題と向き合ってもらいたい。

(末永)

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