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政経東北速報解説版 毎月2回(1・15日)発行
続・事件屋 竹内陽一氏の仮面を剥ぐ
月刊政経東北
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独裁の道を行く自民党・安倍政権(2015年 7月号)

 6月25日に開かれた自民党議員による勉強会で、参加議員から「マスコミを懲らしめるには広告収入がなくなるのが一番」と報道機関を威圧するような発言が出ていたことが判明。さらに講師として招かれた作家の百田尚樹氏からは「沖縄の二つの新聞社は潰さないといけない」との放言もあった。

 呆れて言葉も出ない。

 背景には、今国会で審議が行われている安保法制や沖縄の基地問題について、世論の支持が広がらず逆に反対の声が強まる中、それを報じる報道機関に対する自民党の苛立ちがある。勉強会の参加議員が安倍首相の側近で占められ、百田氏も安倍首相と思想的に共鳴していることから、安倍首相の本音と捉えることもできよう。

 言うまでもないことだが、民主主義国家には報道の自由、表現の自由によって成り立つ。この二つを以て、報道機関は権力の暴走に歯止めをかける監視の役目を果たしている。こうした中で、自民党議員や百田氏の発言は、報道機関を「耳触りで邪魔な存在」と直言していることにほかならない。

 自分たちの意に沿わない輩は潰してしまえばいいんだ――そんなおごり高ぶりが、いまの安倍政権からは強く感じられる。昨年来、政権側から報道機関に対し、選挙報道や番組内容に注文を付けるシーンが何度かあったが、異論を封じ込め、聞く耳を持たなくなれば"裸の王様"化が進む。もっとも、その程度ならまだ可愛い方で、行き着く先は"独裁者"へと姿を変える。それが、国の行方を大きく左右する安保法制や基地問題に絡んで表面化することになれば、事は危険極まりない。

 健全な民主主義とは、異論にも耳を傾け、丁寧に議論を重ねて、より良い結果を導き出す努力をすることだ。しかし、いまの自民党・安倍政権からはその姿勢が全く感じられない。国会の会期をわざわざ大幅延長したのに、結局は数の論理で安保法制を押し通してしまう様子が、いまから目に浮かぶ。

 一昨年の衆院選で大勝した自民党だが、国民は安保法制を通すために票を投じたわけではない。これは、だらしない民主党のせいでもあるが、アベノミクスの推進をこれでもかと訴える一方、安保法制について語った同党候補者は選挙中に何人いたか。

 「選挙に勝ったから何をやってもいいんだ」では話にならない。国民の声を無視し、反対の論陣を張る報道機関を威圧し、安保法制や基地問題を手っ取り早く片付けようとするいまの自民党・安倍政権は、まさに"独裁者"と言わざるを得ない。

(佐藤)

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