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政経東北速報解説版 毎月2回(1・15日)発行
続・事件屋 竹内陽一氏の仮面を剥ぐ
月刊政経東北
政経東北速報解説版
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「教師」である前に「大人」であれ(2017年 1月号)

 原発事故で県外に避難した子どもたちのいじめ問題が深刻化している。きっかけは昨年11月、横浜市の小学校に転校した子どもが「賠償金あるだろ」と総額150万円を払わされたり、集団暴行を受けていたことが表面化したことだった。

 以降、都内や川崎市でも避難した子どもがいじめに遭っていたことが判明。新潟市の小学校に転校した子どもは担任の男性教師から「○○菌さん」と呼ばれ不登校に陥ったというから、怒りと呆れの入り混じった気持ちが沸々とわいてくる。横浜市の問題では親が学校や市教委に何度相談しても真剣に扱ってもらえず、事実上放置されたという。

 横浜市の問題をめぐってはいじめ防止対策推進法を挙げ、学校と同市教委が同法に基づく適切な対応を行っていなかったことを厳しく批判する報道等も散見されるが、それ以前に「子どもを守るべき立場の大人」として学校や同市教委の姿勢がどうだったかを考えるべきではないか。すなわち、子どもを守れたか・守れなかったかという二択で考えれば、学校や同市教委は「守れなかった」のだから、大人として失格ということになる。「○○菌さん」と暴言を吐いた教師に至っては大人が子どもをいじめていたのだから、もはや「守る意識」すら持ち合わせていなかったことになる。

 近年、教師の不祥事が増えている。そんなことをすればその後どうなるか、普通の大人が考えればすぐに分かることを平気で起こし、事件化するケースが目立つ。そういう人たちが、少しずつ大人へと成長していく子どもたちの人格形成に携わっているのだから、親は心配になってくる。

 大学を卒業したばかりで何の社会経験も持たない若者が、教員採用試験に合格したという理由だけでいきなり教育の最前線に立つことを疑問視する意見は少なくない。社会での場数を踏んでいないことが教師を「未完成な大人」にしているのだとしたら、どのタイミングで教育現場に配属すべきか採用システムそのものを見直す必要があるだろう。

 もちろん、優秀で素晴らしい人格者の教師がたくさんいることも知っているが、半面、教師である前に「大人になりきれていない人」も多分に見受けられる。郡山市の日大東北高校相撲部ではコーチが部員に暴力を振るっていた事件も発覚した。学校や市教委に「きちんとした大人」がいれば、避難した子どもはいじめに遭ったとしてもしっかり守られるだろうし、理不尽な暴言を吐かれたり暴力を振るわれる子どもも出ないはずだ。 

(佐藤)

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