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政経東北速報解説版 毎月2回(1・15日)発行
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新時代の地方議員の在り方(2019年 6月号)

 白河市では7月7日投開票の日程で市長選・市議選が行われる。5月21日には両選挙に関する立候補予定者説明会が開催され、市長選の方には現職・鈴木和夫氏の1陣営、市議選の方には定数24に対し30陣営が出席した。30陣営の内訳は現職21、元職1、新人8。無投票の公算が高まった市長選に対し、市議選は激戦となる見込みだ。

 なぜ立候補しようと考えたのか、複数の新人立候補予定者に話を聞いたところ、少子高齢化や中心市街地活性化など課題が山積している中、いまの議会では市民の声を十分に拾い切れていないと考え、政治に参画したいと考えた――というものだった。

 人口減少が進む中で議員の成り手不足が社会問題になりつつあり、特に地方の町村部において深刻となっている。県内でも他人事でなくなっており、2017(平成29)年には楢葉町議選で定数を1人下回る人数しか立候補せず、全員が無投票で当選した。今年5月28日告示の国見町議選も定数12に対し10人しか立候補せず、こちらも定数割れのまま無投票当選が決まった。

 そういう意味では、同市のように多くの人が議員になりたいと声を上げるのは結構なことだ。

 ただ、自分の仕事を持たず、議員を「職業」と考えているような人には違和感を抱く。白河市議の議員報酬月額は38万5000円で、期末手当は合計約150万円分。福島市や郡山市、いわき市に至っては年間1000万円近くの報酬になる。年間50日程度の議会出席でこれだけ報酬をもらえ、名前を売ることができ、政務活動費まで自由に使えるなら、やりたい人も多いだろう。

 こうした話を市町村議員らにすると、「議会開会中以外も調査や質問の準備に追われて大変なのだ」と反論されるが、生活に直結したテーマを扱う地方議会で、それほど高額な議員報酬が必要だろうか。

 本来地方議員はボランティアの延長線上にあると考えるのべきであり、せめて議員専業では飯が食えない水準に議員報酬を下げるべきではないか。その分議員を増やした方がより議論が活発になるはずだ。

 議員の成り手が少なくなっている町村は、いっそのこと地方議会を見直す手だってある。地方自治法第94条では町村は議会を設置せず、有権者による総会に置き換えてもいいとされている。実際に高知県大川村では総会設置に向けて調査研究していく方針を固め、大きな話題を集めた。

 元号が「令和」に変わったこの機会に、旧態依然とした議会の在り方も見直すべきだ。

(志賀)

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