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  • 【古殿町】岡部光徳町長インタビュー(2023.10)

    【古殿町】岡部光徳町長インタビュー(2023.10)

     おかべ・みつのり 1959年生まれ。学校法人中央工学校卒。株式会社トーホク・オカベ取締役を経て、2003年4月の町長選で初当選。現在6期目。  ――4月の町長選で6選を果たしました。  「自分なりの選挙を展開でき、それに町民の皆様が応えてくださったのは非常に身に余る思いです。当選させていただいた以上は新たな気持ちで行政運営に当たっていきます」  ――6月には4年ぶりに流鏑馬大会が開催され、秋の例大祭も開催されます。  「町内に流鏑馬保存会という組織があり、これは射手の育成を目的としていますが、その成果発表として例年、春と秋に流鏑馬大会を実施しています。春の陣が4年ぶりに開催され、この間、練習の成果を披露する場に恵まれなかったので、そうした意味でも開催できたことには大きな意義があり、秋の例大祭の前段としても弾みがついたと考えています。ただ、5類に移行したとはいえ、新型コロナウイルスの影響はまだまだ考慮しなければなりませんし、この4年間様々な事情で中止してきた経緯もあるので、再開というよりは新たなスタートを切る気持ちで取り組むべきだと考えています。その一環として例大祭の行列のスタート地点を郵便局から公民館に変更し、今後も様々な変更点やポイントを見直し、次年度の開催に向けて関係各所との協議・検討を進めていきます」  ――林業活性化に向け、町内業者と協力して持続可能な林業を目指す取り組みが進められています。  「まだ具体的な内容は完全に定まっていませんが、国・県の制度を踏まえた中で、間伐を中心に森林整備を実施しているところです。また、県と町と地元事業体で団体を組織し、経営収支をプラスに転換させる経営モデル構築の実証事業を行っています。この取り組みは林業事業体のレベル向上にもつながり、現在、町の森林経営計画は森林組合が森林所有者の代理で構築していますが、ゆくゆくは事業体自身で経営計画を構築することも可能になると考えています」  ――今後の重点事業について。  「以前から道の駅拡張について取り組んでおり、地権者の皆様のご理解が得られそうなところまで来ましたので、これを重点事業の一つに据えて取り組んでいきたいと考えています」  ――6期目の抱負について。  「基礎自治体は厳しい状況にありますが、町民の皆様が、笑顔で住んで良かった、ふるどので良かったと思えるようなまちづくりに邁進していかなければなりません。そのためには町民の皆様のご理解とご協力が不可欠です。『今後ともよろしくお願いいたします』という思いで町政運営に取り組んでいきたいと思います」

  • 【古殿町】岡部光徳町長インタビュー

    【古殿町】岡部光徳町長インタビュー

    おかべ・みつのり 1959年1月生まれ。学校法人中央工学校卒。有限会社岡部設備工業取締役、株式会社トーホク・オカベ取締役を経て、2003年4月の町長選で初当選を果たした。現在5期目。  ――4月23日投開票の古殿町長選に、6選を目指して立候補することを表明しました。まずは立候補に至った経緯をお聞かせください。 「『5期で一区切り』と考えていましたが、後援会に相談したところ、『まだ若いんだからもう少し頑張ってみろ』と背中を押していただきました。あらためて熟慮した結果、町議会の昨年12月定例会で立候補を表明しました」 ――5期目の4年間を振り返って。 「令和元年東日本台風、新型コロナウイルスなど有事への対応に追われた印象が強いです。コロナ対策に関しては、感染対策の徹底やワクチン接種、各種支援などに全力で取り組み、不安払拭に努めてきたと自負しています。町民の皆さんにご協力いただいたこともあって、現在は感染状況がかなり落ち着きつつあり、重症化するケースも多くないようなので安堵しています」 ――昨年から祭りやイベントなども再開されるようになっていますが、古殿町ではいかがですか。 「できるだけ再開する方針を打ち出しています。昨年は、町が委託して古殿町商工会が主催している『憩いの森フェスタ』を実施しました。課単位の小規模な忘新年会に関しても、町職員には『自粛せずやってほしい』と話しています。町職員や町議が率先して経済を回す姿勢を示すことも必要だと思います」 ――人口減少が大きな課題となっています。町では体験宿泊施設を設けるなどして、移住定住人口の増加を目指しています。 「町民が案内人となって体験イベントを提供する取り組み〝フルドノタイム〟を昨年に引き続き実施する予定で、現在準備を進めています。27件のプログラムが行われる予定で、協力していただける町民には心から感謝しています。今後のまちの活性化につながっていくことを期待しています。 『大網庵』という茅葺屋根の古民家を改修して、宿泊・テレワーク需要に対応する施設を整備しました。利用者はまだ少ないですが徐々に増えています。このほか、『ふるさと工房おざわふぁーむ』など農業体験を受け入れている農業法人もあり、関係人口増加に貢献しています」 ――子育て支援・教育にも力を入れており、タブレット端末と電子黒板を導入しています。児童・生徒の反応は。 「新たな取り組みなので現場の反応を注視していましたが、ゲーム感覚で勉強できるのか、児童・生徒には大きな抵抗はなかったようです。むしろ指導する教員の方が付いていけない面があるようなので、ICTに精通している地域おこし協力隊を募集し、支援員として配置して、サポートをお願いしています。公共施設にはWi―Fi(公共無線LAN)が整備されています。自宅での学習も滞りなく進めるため、保護者の皆さんに意向調査を行ったうえで、インターネット環境整備へのご協力をお願いしているところです。 子育て支援策にも力を入れています。出産祝い金として第一子5万円、第二子10万円、第三子30万円、第四子以降50万円を支給しており、4月以降は、第三子も50万円に引き上げたいと考えています。 このほか、こども園の保育料や中学校までの給食費、高校生までの医療費を無料にしており、中学校までの各種検定試験費用、スポーツ活動で子どもたちにかかる交通費や宿泊費などの経費も町が負担しています」 ――高齢者が安心して暮らせる環境づくりについて。 「古殿町健康管理センター、古殿町社会福祉協議会と連携しながら、デイケアの利用など、高齢者の相談に応じる体制を構築しています。生活に支障が出てきた方の受け皿としては、社会福祉法人石川福祉会の特別養護老人ホーム『ふるどの荘』、旧大久田小学校舎を再利用した介護老人保健施設『大久田リハビリテーション・ケアセンター』があります。 旧鎌田小学校跡には、公募により高齢者向けグループホーム『けあビジョンホームふるどの』が入居しています。隣接地には、単身高齢者や高齢世帯を対象とした『古殿町高齢者居住施設』を整備し、家族が町外にいる高齢者世帯でも安心して暮らせる環境を整えています。 運転免許を返納した場合なども含め〝交通手段の確保〟が高齢者にとって大きな問題となっています。町では『へき地医療バス・福祉バス』を決まった時間に走らせていますが、さらに公共交通システムを充実させたいと考えており、デマンド交通を含めて研究しているところです。 併せて買い物難民の解消に向け、『道の駅ふるどの』を中心に配食サービスを展開したり、高齢者でも利用できるデジタル端末を配布する構想も検討しています。元気な高齢者が知識・技術を生かして活躍できる場も設けたいですね」 一次産業活性化が基本  ――6期目に実現したい施策を教えてください。 「本町の基幹産業は農林業であり、これら一次産業を活性化させる施策がまちづくりの基本と考えています。 具体的には、米価が下がっており、消費量も落ち込んでいるため、地元産米を学校給食として消費することで応援していきます。 本町の町土の約8割は森林が占めていますが、皆伐した後の対応については国・県による補助制度の対象となっています。森林環境譲与税も含め、補助制度を活用しながら林家が収入を得られる仕組みを確立したいですね。農業振興と交流人口増加につなげるべく、『道の駅ふるどの』の拡張も計画しています。 人口減少対策としては、住宅地の造成・整備を進めています。すでに6区画が分譲済みで、2軒の家が建っています。移住・定住も含めて、『これから暮らしていく場所』として、本町を選んでいただけるまちづくりを進めていきます。 そういう意味でも、重要になるのが教育環境の充実です。学校統合を進めた結果、町内の小中学校は古殿小学校・古殿中学校の2校になりました。今後、学力向上につなげていくにはどうすればいいか、ICT技術導入を進め、文部科学省の動向も見つつ、対応していきます。 高齢者福祉に関しては、先ほどもお話しした通り、どのような形でも町内で暮らせるように環境を充実していく考えです。 古殿町商工会、各事業所と一丸となって、町を元気にする施策を打ち出していきたいと思います」 ――町民に向けて一言。 「町民の皆さんにはさまざまな面でご意見・ご理解をいただきながら町政運営に取り組んできました。再び町政を預からせていただけるのであれば、『初心忘るべからず』という思いを持って頑張るので、よろしくお願いいたします」 古殿町のホームページ 掲載号:政経東北【2023年3月号】

  • 【古殿町】岡部光徳町長インタビュー(2023.10)

     おかべ・みつのり 1959年生まれ。学校法人中央工学校卒。株式会社トーホク・オカベ取締役を経て、2003年4月の町長選で初当選。現在6期目。  ――4月の町長選で6選を果たしました。  「自分なりの選挙を展開でき、それに町民の皆様が応えてくださったのは非常に身に余る思いです。当選させていただいた以上は新たな気持ちで行政運営に当たっていきます」  ――6月には4年ぶりに流鏑馬大会が開催され、秋の例大祭も開催されます。  「町内に流鏑馬保存会という組織があり、これは射手の育成を目的としていますが、その成果発表として例年、春と秋に流鏑馬大会を実施しています。春の陣が4年ぶりに開催され、この間、練習の成果を披露する場に恵まれなかったので、そうした意味でも開催できたことには大きな意義があり、秋の例大祭の前段としても弾みがついたと考えています。ただ、5類に移行したとはいえ、新型コロナウイルスの影響はまだまだ考慮しなければなりませんし、この4年間様々な事情で中止してきた経緯もあるので、再開というよりは新たなスタートを切る気持ちで取り組むべきだと考えています。その一環として例大祭の行列のスタート地点を郵便局から公民館に変更し、今後も様々な変更点やポイントを見直し、次年度の開催に向けて関係各所との協議・検討を進めていきます」  ――林業活性化に向け、町内業者と協力して持続可能な林業を目指す取り組みが進められています。  「まだ具体的な内容は完全に定まっていませんが、国・県の制度を踏まえた中で、間伐を中心に森林整備を実施しているところです。また、県と町と地元事業体で団体を組織し、経営収支をプラスに転換させる経営モデル構築の実証事業を行っています。この取り組みは林業事業体のレベル向上にもつながり、現在、町の森林経営計画は森林組合が森林所有者の代理で構築していますが、ゆくゆくは事業体自身で経営計画を構築することも可能になると考えています」  ――今後の重点事業について。  「以前から道の駅拡張について取り組んでおり、地権者の皆様のご理解が得られそうなところまで来ましたので、これを重点事業の一つに据えて取り組んでいきたいと考えています」  ――6期目の抱負について。  「基礎自治体は厳しい状況にありますが、町民の皆様が、笑顔で住んで良かった、ふるどので良かったと思えるようなまちづくりに邁進していかなければなりません。そのためには町民の皆様のご理解とご協力が不可欠です。『今後ともよろしくお願いいたします』という思いで町政運営に取り組んでいきたいと思います」

  • 【古殿町】岡部光徳町長インタビュー

    おかべ・みつのり 1959年1月生まれ。学校法人中央工学校卒。有限会社岡部設備工業取締役、株式会社トーホク・オカベ取締役を経て、2003年4月の町長選で初当選を果たした。現在5期目。  ――4月23日投開票の古殿町長選に、6選を目指して立候補することを表明しました。まずは立候補に至った経緯をお聞かせください。 「『5期で一区切り』と考えていましたが、後援会に相談したところ、『まだ若いんだからもう少し頑張ってみろ』と背中を押していただきました。あらためて熟慮した結果、町議会の昨年12月定例会で立候補を表明しました」 ――5期目の4年間を振り返って。 「令和元年東日本台風、新型コロナウイルスなど有事への対応に追われた印象が強いです。コロナ対策に関しては、感染対策の徹底やワクチン接種、各種支援などに全力で取り組み、不安払拭に努めてきたと自負しています。町民の皆さんにご協力いただいたこともあって、現在は感染状況がかなり落ち着きつつあり、重症化するケースも多くないようなので安堵しています」 ――昨年から祭りやイベントなども再開されるようになっていますが、古殿町ではいかがですか。 「できるだけ再開する方針を打ち出しています。昨年は、町が委託して古殿町商工会が主催している『憩いの森フェスタ』を実施しました。課単位の小規模な忘新年会に関しても、町職員には『自粛せずやってほしい』と話しています。町職員や町議が率先して経済を回す姿勢を示すことも必要だと思います」 ――人口減少が大きな課題となっています。町では体験宿泊施設を設けるなどして、移住定住人口の増加を目指しています。 「町民が案内人となって体験イベントを提供する取り組み〝フルドノタイム〟を昨年に引き続き実施する予定で、現在準備を進めています。27件のプログラムが行われる予定で、協力していただける町民には心から感謝しています。今後のまちの活性化につながっていくことを期待しています。 『大網庵』という茅葺屋根の古民家を改修して、宿泊・テレワーク需要に対応する施設を整備しました。利用者はまだ少ないですが徐々に増えています。このほか、『ふるさと工房おざわふぁーむ』など農業体験を受け入れている農業法人もあり、関係人口増加に貢献しています」 ――子育て支援・教育にも力を入れており、タブレット端末と電子黒板を導入しています。児童・生徒の反応は。 「新たな取り組みなので現場の反応を注視していましたが、ゲーム感覚で勉強できるのか、児童・生徒には大きな抵抗はなかったようです。むしろ指導する教員の方が付いていけない面があるようなので、ICTに精通している地域おこし協力隊を募集し、支援員として配置して、サポートをお願いしています。公共施設にはWi―Fi(公共無線LAN)が整備されています。自宅での学習も滞りなく進めるため、保護者の皆さんに意向調査を行ったうえで、インターネット環境整備へのご協力をお願いしているところです。 子育て支援策にも力を入れています。出産祝い金として第一子5万円、第二子10万円、第三子30万円、第四子以降50万円を支給しており、4月以降は、第三子も50万円に引き上げたいと考えています。 このほか、こども園の保育料や中学校までの給食費、高校生までの医療費を無料にしており、中学校までの各種検定試験費用、スポーツ活動で子どもたちにかかる交通費や宿泊費などの経費も町が負担しています」 ――高齢者が安心して暮らせる環境づくりについて。 「古殿町健康管理センター、古殿町社会福祉協議会と連携しながら、デイケアの利用など、高齢者の相談に応じる体制を構築しています。生活に支障が出てきた方の受け皿としては、社会福祉法人石川福祉会の特別養護老人ホーム『ふるどの荘』、旧大久田小学校舎を再利用した介護老人保健施設『大久田リハビリテーション・ケアセンター』があります。 旧鎌田小学校跡には、公募により高齢者向けグループホーム『けあビジョンホームふるどの』が入居しています。隣接地には、単身高齢者や高齢世帯を対象とした『古殿町高齢者居住施設』を整備し、家族が町外にいる高齢者世帯でも安心して暮らせる環境を整えています。 運転免許を返納した場合なども含め〝交通手段の確保〟が高齢者にとって大きな問題となっています。町では『へき地医療バス・福祉バス』を決まった時間に走らせていますが、さらに公共交通システムを充実させたいと考えており、デマンド交通を含めて研究しているところです。 併せて買い物難民の解消に向け、『道の駅ふるどの』を中心に配食サービスを展開したり、高齢者でも利用できるデジタル端末を配布する構想も検討しています。元気な高齢者が知識・技術を生かして活躍できる場も設けたいですね」 一次産業活性化が基本  ――6期目に実現したい施策を教えてください。 「本町の基幹産業は農林業であり、これら一次産業を活性化させる施策がまちづくりの基本と考えています。 具体的には、米価が下がっており、消費量も落ち込んでいるため、地元産米を学校給食として消費することで応援していきます。 本町の町土の約8割は森林が占めていますが、皆伐した後の対応については国・県による補助制度の対象となっています。森林環境譲与税も含め、補助制度を活用しながら林家が収入を得られる仕組みを確立したいですね。農業振興と交流人口増加につなげるべく、『道の駅ふるどの』の拡張も計画しています。 人口減少対策としては、住宅地の造成・整備を進めています。すでに6区画が分譲済みで、2軒の家が建っています。移住・定住も含めて、『これから暮らしていく場所』として、本町を選んでいただけるまちづくりを進めていきます。 そういう意味でも、重要になるのが教育環境の充実です。学校統合を進めた結果、町内の小中学校は古殿小学校・古殿中学校の2校になりました。今後、学力向上につなげていくにはどうすればいいか、ICT技術導入を進め、文部科学省の動向も見つつ、対応していきます。 高齢者福祉に関しては、先ほどもお話しした通り、どのような形でも町内で暮らせるように環境を充実していく考えです。 古殿町商工会、各事業所と一丸となって、町を元気にする施策を打ち出していきたいと思います」 ――町民に向けて一言。 「町民の皆さんにはさまざまな面でご意見・ご理解をいただきながら町政運営に取り組んできました。再び町政を預からせていただけるのであれば、『初心忘るべからず』という思いを持って頑張るので、よろしくお願いいたします」 古殿町のホームページ 掲載号:政経東北【2023年3月号】