1955年1月生まれ。原町高、福島大教育学部卒。川内村議を経て、2004年の村長選で初当選。24年4月の村長選で6選を果たした。
――コワーキングスペースや多目的会議室などを備えた複合施設を整備していますが、その現状について。
「施設内にはコワーキングスペースやシェアオフィス、観光案内所、物産販売スペースなどを設ける予定です。複合施設は、今年秋にはオープンできる見込みです。川内村にとって初めての施設であり、働き方改革の提案や新たな雇用創出、地域住民の交流拠点となることを期待しています」
――かわうちワインが日本ワインコンクールで銅賞を受賞したほか、クラフトジンの蒸留所がオープンするなど、新しい産業が生まれています。
「クラフトジンの蒸留所もそうですが、村内には若い人が経営しているカフェやパン店などもあります。そういった形で若者が起業したり、活動していることは地域にとって非常にいい刺激になっています。そうした若い店舗経営者は、ファイナンスや補助金制度などをしっかりと調べて、戦略的にビジネスを展開しており、感心するばかりですね。今後もこういった動きが続き、新しいものが生まれていくことを期待します」
――第2期復興・創生期間が最終年度を迎える中、これまでの事業を検証しています。
「これまで行ってきた復興事業が本当に効果的だったのか、検証する必要があると感じたことから検証作業を進めています。検証結果は、今後の国の支援策などを検討するうえでの客観的なデータにもなると思います」
――新庁舎整備事業を進めていますが、現状について。
「今年3月に、旧コミュニティセンター跡地に新庁舎を建設することが決定しました。現在は基本設計の策定を進めており、来年度には実施設計、その後建設工事に入る予定です。新庁舎は、コミュニティセンターとの複合施設として整備する計画です」
――今年度の重点施策についてお聞かせください。
「新庁舎建設に向けた準備、休校となっている中学校の利活用、さらには、国から示される新たな復興に向けた方針をしっかりと受け止め、復興事業を展開していくことが重点施策です」
――今後の抱負。
「目の前の課題を一つずつ丁寧に解決していくことで、村民が『川内村で生活してよかった』と思えるような村にしたいです。そして、環境と経済、新しい住民と元々の住民、新しい文化と元々の文化、そういったものがつながるコラボレーションができる村にしたいと思っています」