【泉崎村】箭内憲勝村長インタビュー

【泉崎村】箭内憲勝村長インタビュー

やんない・のりかつ 1954年8月生まれ。岩瀬農業高校卒。泉崎村参事兼総務課長、副村長などを歴任。2021年10月の村長選で初当選を果たした。

 ──村長就任から1年半経過しました。

 「選挙で掲げた公約達成のために精一杯取り組んできました。①JR泉崎駅東口開発、②学校給食センター建て替え、③泉崎南東北診療所の建て替え――という3つの課題に加え、財政再建期間に手付かずとなっていた道路補修などに重点的に取り組んできました。村民の皆さんの生の声を直接聞き、村政に反映させるよう心がけてきました。

 村内を巡回している福祉バスの運行頻度を見直し、医療機関通院用の送迎サービスを実現する一方で、3人目以降が対象だった出産祝い金を1人目から助成対象としました。

 分散していた福祉部門の部署を1カ所に集約しワンストップ対応できるようにしたほか、原地区と長峯地区の大規模圃場整備に向けて基盤整備推進室を別個で設けました」

 ――5月8日から新型コロナウイルスが5類に引き下げられます。

 「昨年秋からイベント等は通常開催に移行しており、村の一大イベント『収穫感謝祭』は多くの人でにぎわいました。あらためてイベントの重要性を再認識しました。今後も感染対策を実施し、にぎわい創出につながるイベントを実施していきます」

 ――泉崎駅東口整備事業の進捗状況は。

 「昨年度から駅周辺の土地利用計画とバリアフリー計画を策定しており、いずれも今年度中の完成を予定しています。詳細設計の段階で予算を上回り、仕切り直しとなった経緯があります。県と相談した結果、国の補助金を受けられる可能性があると分かり、手続きに必要な両計画の策定に費やしてきました。何としても策定にこぎ着け、診療所の建て替え移転地も周辺に持っていきたい考えで、構想を練っているところです」

 ──人口減少対策について。

 「本村では以前から幼稚園・義務教育の給食完全無料化、幼稚園の保育料・バス代無料化を実施しています。また、小学校のランドセルや中学校のかばんなども無償で提供し、子育て世代の負担軽減に努めています。

 新築の戸建て住宅を家賃月3万9000円で貸し出しており、さらに20年間住み続けた場合、追加で50万円納めていただくと、所有権を村から移譲する制度も設けています。これまで8棟移譲してきました。

 ほかにも、古い村営住宅地を整備し、無償で分譲する事業にも取り組んでおり、昨年度までで8区画分譲してきました。こちらは『子どもが2人以上の夫婦』という条件があるものの、多数の応募が寄せられています。まだ整備が終わっていない村営住宅地があるので、今後も無償分譲を続けていく考えです」

泉崎村のホームページ

掲載号:政経東北【2023年5月号】

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