みやた・ひでとし 1950年2月生まれ。東北工業大工学部卒。家業の有限会社水戸やを経営しつつ、2000年から塙町議を3期務める。2016年の同町長選に立候補し初当選。現在3期目。
町をしっかりと守り、次の世代につないでいく。
――高齢者の外出支援と経済的負担軽減を目的に交付されている「お出かけタクシー券」が、今年4月にリニューアルされました。
「『お出かけタクシー券』は、①80歳以上の方、②70歳以上で、自動車運転免許証を保有していない方、③在宅の方、が条件で、高齢者の外出機会を増やすとともに、経済的負担の軽減を目的に実施しています。令和6年度までは、1人あたり年間2万4000円、一人暮らしの方は年間3万6000円を支給していました。しかし、利用者からタクシー料金が高くなり、中山間地域にお住まいの方などは、病院や役場までの距離が遠いので、すぐに無くなってしまうとの声があったため、今年度からa支給額を従前の1・5倍にしました。支給対象者からは大変好評で、7月時点で669人の方がタクシー券の交付を受けています。利用実績としては、令和6年度6月末時点が350万3500円、今年度同時期は417万3500円で、対前年比119%となっています。高齢者のフレイル防止の一助となり、健康寿命の延伸に繋がっていると考えております」
――今後の重点事業について。
「第一は、町道北野松岡線完成後の付近の土地利用について、要望の強い分譲型住宅団地を主軸に、移住者支援も考慮した施策と併せて整備する必要性を強く感じています。第二は、塙町はふるさと納税による寄付額が、町民が他自治体に寄付を行ったことによる住民税の控除額分を下回っており、いわゆる赤字状態です。今後、返礼品や返礼サービスを見直し、ふるさと納税の寄付額を増加させていきたいと考えています。第三は、旧塙工業高校跡地の利活用です。同跡地は災害の心配がほとんど無いうえ、景観も良く、町にとって非常に有益な土地でもあります。県に既存建物の解体撤去をしてもらった後、有効な利活用について、町民主導のワークショップ形式で方向性を提案いただければと考えています」
――今後の抱負。
「塙町長期総合計画には私の『思い』が文章化されています。この地に暮らす人々を、代々支えてきた自然の恵みの中で、生活が出来る町であること。そして、地域の人々のつながりを大切に、お互いに支え合える共生の『和』が確立された町であること。そのような温もりのある、優しさ溢れる我が故郷が、未来につながるよう、人々が穏やかに暮らし、人々が訪れるにぎわいを創り、さらには、いつでも帰ってくることのできる里として、この町をしっかりと守り、次の世代につないでいく使命が私達にはあると考え、日々、これを目標に、業務に邁進しています」