石川郡5町村長の「表と裏」の関係性

石川郡5町村長の「表と裏」の関係性

 毎年、新年を迎えると、県内の市町村長やさまざまな企業・団体の代表者らが県庁や新聞社などを訪問し、抱負を述べる。地元紙では「来社(来訪)」というコーナーで、そうしたシーンが報じられる。

 その一連の記事を見ていて、ひときわ目に付くのが、石川郡は町村会で新年のあいさつ回りをしていること。ほかは市町村長のみ、あるいは市町村長と議会議長、副市町村長などがセットであいさつ回りをしており、本誌が関連記事を確認した限りでは、複数の市町村長が一緒に行くのは石川郡だけだった。

 福島民報1月10日付紙面には、石川地方町村会長の岡部光徳古殿町長を中心に、両サイドに江田文男浅川町長(同副会長)と塩田金次郎石川町長、その後ろに澤村和明平田村長と須釜泰一玉川村長が並んでいる写真が掲載された。そのうえで、5人の町村長のコメントが掲載されているが、それぞれの町村の課題や今後の重点施策などが語られているのみ。紙面の関係でカットされているだけかもしれないが、町村会としてこういう活動をしていきたい、こんな要望をしたい、といったことは掲載されていない。

 ある関係者によると、「いつからそうなったのかは分からないが、慣例として、だいぶ前から町村会として新年のあいさつ回りをしている」という。

 最初に、県の出先である石川土木事務所(石川町)に集合し、そこから郡山市内の県の出先機関に行き、福島市の県庁本庁舎や地元新聞社などを回るルートのようだ。

 これ以外にも、「以前の知事選の際、内堀雅雄知事の福島市での第一声に、(石川郡の町村長)5人で乗り合わせて行ったこともある」といった話を聞いたこともあり、石川郡は横のつながりが強い印象を受ける。

 ただ、以前の本誌記事でも指摘したように、決して首長同士の仲がいいわけではないようで、「それは変わっていないばかりか、むしろ悪化している感じもある」という。石川郡内の現職議員は次のように話す。

 「須釜玉川村長はまだ就任して1年も経っていないので、特にどうというのはないでしょうけど、岡部古殿町長、澤村平田村長らは、塩田石川町長と合わないようですね。その傾向は以前より強くなっているように感じます。そんな関係性だから、町村会などで集まった際、例えばクルマを停める位置はどうするか、席順はどうするか、あいさつする順番はどうするか等々、町村会事務局は結構、気を使っているみたいですよ」

 郡内の役場関係者もこう話す。

 「塩田石川町長とそのほかの町村長の関係性があまり良くないみたいですね。石川町は人口規模などからしても、郡の中心的存在ですが、そこのトップ(塩田町長)が郡内でリーダーシップを発揮できないような状況なのは、地域にとって決してプラスではありませんね」

 その辺は多くの人が感じているようで、石川町民はこんな弊害を口にした。

 「JR東日本が昨年11月に発表した『利用の少ない線区』に、水郡線のこのエリア(磐城塙―安積永盛)が丸々入っていて、線区維持のためにも利用促進を図っていかなければならないし、県が県立高校改革を進めている中、今回の統廃合等の対象には入っていないものの、郡内唯一の県立高校である石川高校だって、この先はどうなるか分からない。そうした広域的に取り組まなければならない課題に対応するためにも、いまの状況は好ましいとは思えない」

 表面的なことだけでなく、本当の意味でのお互いの信頼関係を構築できるか。石川郡にとっては、まずはそこが大きな課題と言えそうだ。

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