1961年生まれ。福島大経済学部卒。2012年9月の棚倉町長選で初当選。2020年8月の町長選で無投票での3選を果たした。
健康づくり、教育、観光・農業振興を推進する。
――昨年5月8日から新型コロナウイルス感染症が2類相当から5類に引き下げとなりました。町内の状況はいかがでしょうか。
「5類感染症への移行後は、各種イベントやさまざまな活動が再開されるなど、ようやくコロナ禍前の日常生活に戻ってきたと実感しています。コロナ感染が落ち着きを見せる一方で、原油高、物価高騰による影響が地域経済に影を落としている現状です。本町ではこの間、町民の生活支援や経済対策の一環として、昨年8月と12月に『たなぐら応援クーポン券』を発行し、町内における消費喚起ならびに地域経済の活性化に努めました。
また、『一番お金がかかるのは高校生』との声を踏まえ、新たに『高校生等生活応援給付金』事業を展開し、1人当たり年6万円の給付を実施しながら支援に努めました」
――2024年度の重点事業について。
「まずは健康づくりです。『健幸なまちづくり』をスローガンに老若男女が希望と生きがいを持ち、健康で活動的に暮らせるまちの実現に向け取り組みます。妊娠期から寄り添った伴走型支援に努め、子育て世帯の孤立・孤独化を防ぎ、子育てに寛容な育児リテラシーを醸成し、『産み育てやすい』『子育てが楽しい』と思えるまちづくりを目指します。また、健診受診率の向上をはじめ、『歩く』健康づくり事業を推進し、健康寿命の延伸を図ります。
次に教育です。引き続きキャリア教育を推進するとともに、タブレットを用いた学習教材の活用やICT環境の整備を行い、一人ひとりに合わせた学習を進めます。今年度は新たに、子どもの夢やチャレンジを支援する『こども未来応援事業』を実施していきます。
観光振興では、2025年度に棚倉城築城400年の節目を迎えるにあたり、プレイベントの実施をはじめ、さまざまな観光施策を展開し、交流人口の拡大を図ります。また、棚倉町歴史的風致維持向上計画に掲げる棚倉城跡周辺道路整備や棚倉城下道路整備、馬場都々古別神社門前環境整備を進め、観光資源の高質化に注力します。
農業振興では、推奨園芸作物推進事業として実施するイチゴ、トマト種子補助にキュウリを加え、農家の皆さまが安定的に経営できるよう県やJAなどと連携強化を図り経済的・技術的な支援を継続して実施します。また、農地利用地域計画を策定します」
――新年の抱負を。
「本年は辰年です。龍が天に昇るような勢いのある1年となるよう、町民の皆さまとともに『チームたなぐら』をさらに上昇気流に乗せたいと考えますので、皆さまのお力添えを賜りますようお願いいたします」