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ヨークベニマルが原町に新店舗!?【南相馬市】

ヨークベニマルが原町に新店舗!?【南相馬市】

 「ヨークベニマルが南相馬市内に3店舗目の店舗を計画しているらしい」。こんなウワサが市内で流れている。果たして真相は。

商業施設跡解体で広まる〝ウワサ〟

本誌2022年2月号に「南相馬市原発事故で閉店した大手チェーンのその後」という記事を掲載した。

 南相馬市は原発事故により市内南部の小高区が警戒区域、原町区が緊急時避難準備区域に指定され、市外への避難者・移住者が相次いだ。事故から10年以上経ったいまも当時の人口には回復しておらず、市内の事業者はマーケット縮小、労働力減少に直面している。

 加えて大企業は原発賠償の幅が小さいという事情もあり、この間大手飲食・小売りチェーンの店舗が次々と撤退していった。記事では市内に進出していたさまざまな店舗の現状をリポートしたが、その一つ、洋服の青山福島原町店が立地していたショッピングセンター「JAMPARKはらまち」跡で現在、建物の解体作業が進められている。

 場所は同市日の出町の国道6号沿い。かつては牛丼チェーンのすき家6号南相馬原町店やイエローハット原町店が同センター敷地内に立地していたが、現在は道路のはす向かいに新築移転して営業している。

 不動産登記簿で地権者を確認したところ、2020年3月31日に千葉県茂原市の㈱玉川工産が売買で取得していた。さらに2022年8月30日には同社と同じ住所のタマ不動産が売買で取得。同日、抵当権者千葉銀行、債権額5億2000万円の抵当権が設定されていた。

 こうした経緯から、市内の経済人や近隣住民の間では「新たな商業施設ができるのではないか」と囁かれており、具体的には「ヨークベニマルが出店するらしい」と言われているという。不動産業者に確認すると、業界内でもそういうウワサが飛び交っているようで、むしろいま関心事になっているのは「ヨークベニマルが市内3店舗目の出店を決断するかどうか」なのだとか。

 「市内3店舗目の出店に関しては震災・原発事故前からウワサになっていたが、『南相馬市の人口では2店舗が限界だろう』と言われていました。現在営業中なのは原町店(南町)、原町西店(旭町)で、特に2020年2月に再オープンした原町店はJAMPARKはらまちと直線距離で2㌔ほどしか離れていない。自社競合覚悟で進出するのか、注目されているのです」

 ヨークベニマルについては、前出2022年2月号記事でも《マーケットが大幅に縮小し、従業員不足も顕著なことから、市内に2つあった店舗を1つに集約した格好だ。ただ、市民(近隣住民)の間では、「同店(原町店)が再開しないと不便だ、という声は根強かった」という》と触れた。人口が減少した分、店舗は1店舗でいいとされていたが、市民からの要望を受けて同社は原町店を再オープンした。そうした中、さらに3店舗目のオープンまであるのだろうか、と注目されているわけ。

 ちなみに、JAMPARKはらまちから南側に約1㌔離れた場所にはフレスコキクチ東原町店がある。国道6号沿いにヨークベニマルが出店したら、売り上げ面で影響を受ける可能性が高そうだ。

 同地を管理する大和リース福島支店の担当者に問い合わせたところ、「現段階で明確に何かの計画が決まっているわけではない。現在は建物を解体しているだけ」と述べた。

 地権者であるタマ不動産(玉川工産)にも電話で問い合わせたが、従業員が「担当者が不在で回答は難しい。少なくともその土地(JAMPARKはらまち)について、整備計画を公式に発表したとは聞いていない」と話すのみだった。

 ヨークベニマルの広報担当者は「開店前の段階で今後どういう見通しになるのかをコメントするのは難しい」と説明した。

 関係者は具体的なことを明かそうとしないが、現場では着々と解体工事が進められており、市民の関心は日増しに高まっている。


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