浪江・霊園改修問題で地縁団体が文書送付

浪江・霊園改修問題で地縁団体が文書送付

本誌2月号で、浪江町の町営大平山霊園の改修工事が、同町請戸地区住民で組織される「大字請戸区」の負担で行われていたことを報じた。

 請戸地区は災害危険区域に指定されており、同団体は将来的に解散する見通し。財産を清算する目的で、大平山霊園の改修と費用負担が総会で決められた。だが、総会に出席できなかった県外在住の住民から反発が相次ぎ、「町の工事を地縁団体が行うのは違和感がある」「一律に配分すべき」と主張していた。

 同団体の代表者(区長)は本誌取材に応じようとしなかったが、2月号発売直後、同団体は住民にファクスで文書を送付した。

 文書には《同団体の財産は準公金なので個人に配分できない》、《町民や区の住民から問題点が指摘されたため急遽工事は一時中断にし、次回の総会で再検討する》といった内容が書かれていた。

 請戸地区の住民はこの文書について「各世帯への見舞金などは支給されており、準公金を理由に配分できないというのは違和感がある。町はなぜゴーサインを出したのか、大平山霊園を利用している請戸地区以外の住民の意向を確認しようと考えなかったのか、いろいろ疑問が残る。関係者には明確に説明してほしい」と述べた。

 5月に行われる総会では大きな議論になりそうだ。


 

関連記事

  1. 【浪江町出身・元プロ野球選手】横山貴明さんの新たな挑戦

    【浪江町出身・元プロ野球選手】横山貴明さんの新たな挑戦

  2. 【家庭教師のコーソー倒産】少子化で苦境に立つ教育関連業者

    【家庭教師のコーソー倒産】少子化で苦境に立つ教育関連業者

  3. 京都・仁和寺で「カラー絵巻」一般公開

    京都・仁和寺で「カラー絵巻」一般公開【福島県双葉町出身学芸員が解説】

  4. 親世代から続く喜多方昭和電工の公害問題

    【第1弾】親世代から続く喜多方昭和電工の公害問題

  5. 女子バレー【デンソーエアリービーズ】ホームゲームに行ってみた

    女子バレー【デンソーエアリービーズ】ホームゲームに行ってみた

  6. 避難区域除染で堆積物を放置!?

    避難区域除染で堆積物を放置!?

  7. あなたは聖光学院野球部を「外人部隊」と嘆きますか?

  8. 特定帰還居住区域の課題

    特定帰還居住区域の課題

人気記事

  1. 2億円横領した【いわき信組】元職員の〝素顔〟
  2. 政経東北【2025年10月号】
  3. 【和久田麻由子】NHK女子アナの結婚相手は会津出身・箱根ランナー【猪俣英希】
  4. 手厚すぎる公務員「病気休暇制度」
  5. 各地の選挙に出続ける髙橋翔氏の素顔
  6. 【塙強盗殺人事件】裁判で明らかになったカネへの執着
  7. イオンモール伊達にシネコン計画浮上!?
  8. 政経東北【2025年11月号】

最近の記事

  1. 福島県会津若松市パチンコ店「狂言強盗事件」
  2. 政経東北【2025年11月号】 政経東北【2025年11月号】
  3. 【河北新報】【横山勲】国見町「過疎ビジネス」著者に聞く〝地方創生〟の虚実 【河北新報】【横山勲】国見町「過疎ビジネス」著者に聞く〝地方創生〟の虚実
  4. 2億円横領した【いわき信組】元職員の〝素顔〟 2億円横領した【いわき信組】元職員の〝素顔〟
  5. 【いわき信組問題】私はこう考える【作家・江上剛】
PAGE TOP