【広野町】小松和真町長インタビュー【2026年】

経歴

こまつ・かずま 1968年10月生まれ。国士館大卒。広野町役場で復興企画課長などを歴任し昨年1月退職。早稲田大学招聘研究員を経て同11月の町長選で初当選。

役場職員の意識改革と、町の土台づくりに励む。

――昨年11月の町長選で初当選しました。感想を。

「勝手知ったる職場に戻ってきた思いでしたが、実情は想像以上に厳しかったです。職員時代は復興企画課長として事業の実現が仕事でしたが、首長になると補助金が確保できない事業や終了すべき事業にも判断を迫られます。どこで区切りをつけるか、その重さを日々痛感しています。もう1つ取り組んでいるのが職員の意識改革です。選挙中の座談会で『役場に入っても誰も声をかけてくれない』という声がありました。来庁者にひと声かけ窓口まで案内するなど、住民サービスへの意識を変えていきます」

――1~4号機が廃止され、5、6号機だけが残る広野火力発電所の存続について。

「就任後すぐにJERAとの対話に着手しました。現場とは月1回以上意見交換の場を設け、担当レベルでも情報共有する体制をつくっています。JERA本体にも東日本支社・本社双方に要望を伝え、年度内に跡地の利活用計画を示すとの回答を得ました。地域の拠点として存続できるよう引き続き働きかけていきます。産業団地では企業誘致も進めており、1社と進出協定を締結予定です」

――教育面の取り組みは。

「町内には県立ふたば未来学園中学校と広野町立中学校が併存しています。県立に生徒が流れ、町立の良さが失われないよう充実したプログラムの確立が急務です。東日本国際大学の留学生と中学生が交流する『グローバルデー』を設け、視野を広げる教育に取り組んでいます。シビックプライドの醸成も重要で、地域の歴史や文化を学び、ふるさとを好きになってもらう活動を進めています」

――その他の重点事業は。

「みかんの産地化に本腰を入れます。広野町は約半世紀みかんを栽培してきましたが、観賞用のイメージが強く農家もいませんでした。専門家の指導で栽培方法を見直し、美味しいみかんが実るようになりました。温暖化で産地が北上する中、『北限のみかん』の広野はむしろ適地になりつつあります。圃場拡張や補助制度の整備に加え、6次化商品を開発しふるさと納税の返礼品にもつなげていきます。隣の楢葉町のゆずとコラボするなど柑橘類で地域を盛り上げていきます」

――今後の抱負を。

「今年度は土台づくりの年です。現場主義を貫き住民と目線を合わせていきます。30年後にこの町が自立していることが重要だと考えています。『この町に住んでいてよかった』と実感できる礎を築き、若い世代にバトンタッチしていきたいと思います」

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