【檜枝岐村】平野信之村長インタビュー

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【檜枝岐村】平野信之村長インタビュー

ひらの・のぶゆき 1957年1月生まれ。喜多方工業高校卒。檜枝岐村役場で企画観光課長などを歴任。同村教育長、副村長などを経て、今年4月の村長選で初当選。

 ――任期満了に伴う檜枝岐村長選において、無投票で初当選を果たしました。

 「出馬にあたっては、村民の方々から要請をいただき、そうした声を真摯に受け止め立候補を決断した次第です。これまで副村長を務めてきましたが、実際に村長を務めると決断や責任が伴ううえ、立ち位置も明らかに異なります。あらためて職責の重さを実感しているところです」

 ――1期目の抱負についてうかがいます。

 「喫緊の課題は人口減少です。人口減に歯止めをかけるべく早急に対策に着手する考えです。また、震災・原発事故に伴う風評被害や新型コロナで落ち込んだ地域経済を何とか立て直したいと強く思います。今後は官民連携を一層強化し、民間からアイデアや知恵をお借りして実効性のある経済対策に努めていく考えです」

 ――村の地域資源である尾瀬などの自然環境保護も長期的な課題となっています。

 「かつて尾瀬観光に多くの観光客・登山客が訪れ、本村の規模に対し『オーバーユース』と言われた時代もありました。ただ、今は『アンダーユース』となり、利用されないために劣化する状況です。今後は関係機関の方々と協議を重ね、観光客の回復に注力する所存です。その一環として、バスを中心とする公共交通機関の利用促進を図っていきます。具体的には、本村―尾瀬―群馬県片品村間の相互移動の利便性を高め、観光ルートとしての魅力に磨きをかけながら観光客誘客を図ることで、宿泊業、飲食店、土産物屋も確実に潤うものと考えます。また、村内でのバス路線の維持は非常に厳しい状況ですが、観光客による利用増が図られれば乗車率のアップはもちろん、運行会社の収益性向上につながるなど、まさに『三方良し』となるはずです」

 ――新型コロナウイルス感染症における感染症法の位置付けが5類に引き下げられました。この間、村の基幹産業に位置づけられる観光業の現状についてうかがいます。

 「観光客は思ったほど戻っていないように感じます。本村は山岳観光地であり、感染症リスクは比較的低いため、この点を前面に打ち出していきたいと思います。教育旅行については回復している状況です」

 ――その他今年度の重点事業について。

 「村内のワーケーション施設が今年度中にリノベーションを経て完成する運びとなっています。結びに、村内の景観や若者受けする施設整備の一環として、檜枝岐川上流側に位置する中土合公園、ミニ尾瀬公園、癒しの空間の3公園を一体化する事業が今年度から着工する予定となっています」

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