――5期目がはじまって1年ほど経過しました。
「自然災害の多発、国際情勢の不安定化により円安ドル高が続き、平田村民も生活に打撃を受けた厳しい1年でした。その中でも、ジュピアランドひらたで開催した『芝桜まつり』、『世界のあじさい・ゆりまつり』は昨年より1万人以上も来場者が増え、村が負けずに頑張っていることを発信できました。昨年4月に開所した保健生涯学習施設『ハレスコ』は健康づくりの拠点として好評で、日に日に利用者が増えています。4期目までに蒔いた種が5期目で実を結び、さらに村民の方々の多方面に渡るご協力とご活躍により、村の勢いは着実に向上していると感じます」
――「高齢者がいきいきと暮らせる地域社会の実現」と「観光・交流事業の更なる強化」を掲げますが進捗はいかがですか。
「高齢者が長生きできる時代になったのは喜ばしいですが、心身の健康があってこそ喜びを噛みしめられます。村ではハレスコのように健康維持に役立つ施設を整備してきました。人間は孤独が一番辛く寂しいと私は思っています。孤独感を和らげるために、人々が集まって交流できる居場所を自治体が整えることが重要です。ハレスコには私が想定した以上に人々が集い、フィットネスジムは待ち時間ができるほどの盛況です。パークゴルフ場も今年オープンし、愛好会ができて連日楽しんでいるようです。
『観光交流事業のさらなる強化』については、ジュピアランドひらたに野外ステージを設置する予定で、現在本設計に入っています。野外ステージは、イベントを開催しない時は開放し、軽食を提供できるよう厨房も設置します。来年には着工予定です」
――その他、今年度の重点事業について。
「集落営農の促進に力を入れています。村では農事組合法人『グリーンファーム九生滝』がアスパラガスを主力に大成功を収めています。他に2地区が集落営農の法人化を目指しています。2地区とも道の駅ひらたで売り上げが好調なさつまいも『ひらたシルク』を主力作物に選びました。芋焼酎を造り、村の特産に育てる計画です。道の駅では、村特産の自然薯を焼酎に加工した実績があるので、ひらたシルクの焼酎が飲める日も近いです」
――今後の抱負をお聞かせください。
「平田村は大規模自治体と違い、住民にとって役場が身近です。細かな意見を吸い上げられ、協働の村づくりがしやすい強みがあります。施策が村民に与える恩恵を身近に確認し、課題に対しては小回りが利く点を生かして柔軟に対応していきたいです」