福島県民を落胆させた岸田首相の言い間違い

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福島県民を落胆させた岸田首相の言い間違い【岸田文雄首相(中央)と、山本育男富岡町長(左)、内堀雅雄知事】

 4月1日、富岡町夜の森地区に指定された特定復興再生拠点区域の解除セレモニーが開かれ、岸田文雄首相らが出席した。

 同セレモニーでは岸田首相があいさつするシーンがあり、多くの町民が足を運んで耳を傾けた。ところが、「福島」を「福岡」と間違え、場内が一気にシラケるシーンがあった。

 《あいさつの終盤で「福島の復興なくして日本の再生はない。こうした決意を引き続きしっかりと持ちながら、富岡町そして福岡の、失礼、福島の復興に政府を挙げて取り組む」と述べた》(福島民友4月2日付)

 記者は現場であいさつを聞いていたが、夜の森の桜並木の中での生活が12年ぶりにできることを強調し、そのうえで帰還困難区域すべての避難指示解除を目指す方針を示した。

 要するに住民の心情に寄り添い、避難指示解除への決意を力強く述べた後だったのだ。それだけに言い間違いへの脱力感は大きく、隣にいた新聞記者は小さい声で「ふざけるなよ」とつぶやいた。

 ぶら下がり取材でこの件について問われた山本育男富岡町長は「単なる言い間違いでしょう」と一笑に付したが、あまり言い慣れていない地名だからこそ、咄嗟に「福岡」と言い間違えたのではないか。そういう意味では、思わぬ形で福島の位置づけが見えた瞬間だった。

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