【特集】「10年で終わり」じゃない原発事故
国連「被曝影響報告書」識者が反論
福島第一原発事故の被曝による健康影響について評価・報告を続けている「原子放射線の影響に関する国連科学委員会」(UNSCEAR=アンスケア)は3月9日、「発がんなどの健康影響が将来的に見られる可能性は低い」とする2020年版報告書を公表した。だが、実際に被曝した県民、県内での健康影響をウオッチングしている医師、ジャーナリストからは疑問の声が聞かれる。
子ども脱被ばく裁判
判決を読み解く(牧内昇平)
子どもたちのことを大切にしてほしい。行政には子どもを放射線被ばくから守る責任がある——。福島の親子たちが原告になり、そう訴えた「子ども脱被ばく裁判」。福島地裁で6年半にわたって続いた裁判は、3月1日に判決が言い渡された。原告たちの主張を完全に退ける結果だった。「このままでは終われない」。原告団は控訴し、仙台高裁でも闘い続ける方針だ。
宮崎・早野論文
基準値緩和に"悪用未遂"
原発事故を受けて伊達市民の個人被曝線量を分析した論文に、本人の同意がない線量データが大量に使われていた問題で、事実関係を調査してきた同市議会の調査特別委員会は3月16日、最終報告を行った。最終報告では、論文を作成した研究者の倫理指針違反や、同市が個人情報保護条例に違反して研究者に線量データを提供していたことなどが指摘されたが、最も肝心な「複数の違反を犯してでも論文を作成しようとした理由」にまで踏み込むことはできなかった。
【コロナ危機】時短営業終了後も苦境続く郡山「夜の街」
ワクチン普及・客足回復まで持つかの戦い
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、県は感染防止対策として、1月13日から2月14日までの期間、接待を伴う飲食店、酒類の提供を行う飲食店への営業時間短縮要請を行った。現在はその期間が明けているが、時短営業期間後の状況はどうなのか。郡山市の「夜の街」の状況を取材した。
二本松市サッカー場計画が"予算凍結"
反発招いたコロナ禍の10億円事業
現在、二本松市では同市岩代地区の市有地に人工芝サッカー場を整備する計画が進められているが、一部の地域住民から「いまやるべき事業ではない」といった声が上がっている。市では2021年度当初予算案に同事業関連予算を組み入れていたが、そうした意見がことのほか多かったことから、予算案を撤回し、同事業などの関連予算を除いた予算案を再提出する事態になった。
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