本誌2月号で、浪江町の町営大平山霊園の改修工事が、同町請戸地区住民で組織される「大字請戸区」の負担で行われていたことを報じた。
請戸地区は災害危険区域に指定されており、同団体は将来的に解散する見通し。財産を清算する目的で、大平山霊園の改修と費用負担が総会で決められた。だが、総会に出席できなかった県外在住の住民から反発が相次ぎ、「町の工事を地縁団体が行うのは違和感がある」「一律に配分すべき」と主張していた。
同団体の代表者(区長)は本誌取材に応じようとしなかったが、2月号発売直後、同団体は住民にファクスで文書を送付した。
文書には《同団体の財産は準公金なので個人に配分できない》、《町民や区の住民から問題点が指摘されたため急遽工事は一時中断にし、次回の総会で再検討する》といった内容が書かれていた。
請戸地区の住民はこの文書について「各世帯への見舞金などは支給されており、準公金を理由に配分できないというのは違和感がある。町はなぜゴーサインを出したのか、大平山霊園を利用している請戸地区以外の住民の意向を確認しようと考えなかったのか、いろいろ疑問が残る。関係者には明確に説明してほしい」と述べた。
5月に行われる総会では大きな議論になりそうだ。
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