政経東北|多様化時代の福島を読み解く

ふくしま書棚百景

本が好きな人間にとって、書棚に多くの本が並べられている光景は憧れであり、読書欲を刺激されるもの。〝読書の秋〟に合わせて、県内の読書家の自宅、書店、古書店を訪問し、さまざまな書棚を見せてもらった。

深瀬幸一さん(福島市在住)

深瀬幸一さん(福島市在住)①

元高校教諭(国語)で、定年退職後も教壇に立つ。好きな本はドストエフスキー『カラマーゾフの兄弟』。「人間の深さを描いた作品。5回は読みました」(深瀬さん)。上の写真は深瀬さんの実家の書棚で、隣接する自宅にも書棚がある。著書『るつぼの中の国語教師』。

石川屋(田村市常葉町)

海外の作家の希少な絵本も取り扱っている

東北でも数少ない絵本専門の書店。壁面に設けられた書棚に国内外の約2000冊の絵本が並ぶ。石井修一代表はすべての絵本の中身を把握しており、来店客から相談を受けることも多いとか。2014年に全面改装後は県外からも絵本ファンが足を運ぶ。

石川屋のホームページ

田村市常葉町常葉字中町36番地
☎︎0247(77)2001
営業時間9時〜18時30分

八木沼笙子さん(福島市在住)

長年編集業に携わっており、文学・美術など幅広い分野の書籍を所蔵する。「引っ越しや火災で好きだった本を一部消失してしまいました。さらに福島県沖地震で本棚が壊れたので、自宅内に分散して置いています」(八木沼さん)。日本文学の初版本の復刻版(写真右)は大量に譲り受けたもの。聖書や昭和史に関する大判の図説(写真下)は執筆の下調べに使う。

八木沼笙子 油絵・デッサン教室のホームページ

スモールタウントーク(郡山市)

サブカルチャー関連の書籍や雑誌、写真集などをそろえる古書店。郡山市出身・在住で、映画、写真、雑誌文化など幅広い分野に関心を持つ黒田真市さんが2009年に開店。住宅地の中にあり、まるで学生時代、友人の部屋に遊びに来たような雰囲気を味わえる。

郡山市安積町荒井字荒井12
☎︎090(5848)1490
営業時間12時〜19時30分

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