さとう・たけはる 早稲田大学大学院理工学研究科修了。1996年福島県入庁。県北建設事務所主幹兼企画管理部長、空港施設室長などを歴任。今年4月から現職。
――本年度より県南建設事務所長に就任されました。
「県南地域は、白河の関、小峰城、築城400年を迎えた棚倉城などに象徴される歴史ある地域であり、豊かな自然と文化が融合・調和した暮らしやすい場所だと感じています。
当事務所ではこれらの地域資源を生かし、真に必要な社会資本整備と次世代につながる施策を積極的に展開します。県南地域は隣県との結び付きが強く、関東地方から会津地域への玄関口にもなっています。県域を超えた広域連携の要として、物流・産業振興を支える広域的道路ネットワーク整備や県有施設の長寿命化などを進め、持続的発展を目指します。
また、頻発・激甚化する自然災害に備え、水害・土砂災害に対するハード整備に加え、早期避難や防災意識向上に資するソフト面の取り組みも充実させていきます」
――本年度の重点事業について。
「道路整備では、ネットワーク強化のため、須賀川矢吹線(寺内工区)の整備を進め、県管理道路としては初のラウンドアバウトを導入します。国道118号(並木工区)では歩道整備と車両交通円滑化を図り、勿来浅川線(遠ヶ竜工区)では道路幅員確保と線形改良により、過疎・中山間地域の交通環境を改善します。
河川では、阿武隈川(中島村)などで河道掘削や堤防補強を実施し、砂防関係事業として、入山沢(矢祭町)の砂防堰堤整備、飯土用地区(白河市)の急傾斜地崩壊対策などに取り組みます。国道289号甲子トンネルの路面隆起対策や橋梁補修を通じ、県有施設の長寿命化を図ります。小峰城址の三重櫓や阿武隈川沿いの石垣、那須連峰などを望む視点場(展望台など)整備など、歴史、文化を生かした観光振興にも取り組みます。将来の担い手確保のため、小学生を対象とした現場見学会などで建設業の魅力を発信します」
――「宅地造成及び特定盛土等規制法」の概要と県南地域管内における対応について。
「危険な盛り土などを全国一律の基準で規制するため、令和5年5月に施行された法律です。県南管内では西郷村と矢祭町が6年3月、白河市が同年6月、その他の市町村は同年9月に区域指定されました。許認可事務や『盛土監視員』による監視体制の強化を進め、西郷村では危険な盛り土への行政代執行も実施しました。今後も不法な盛り土等に伴う災害防止に努めます」
――防災対策事業の進捗についてうかがいます。
「河道掘削は久慈川(棚倉町)など26カ所、堤防補強は小田川(矢祭町)など15カ所で実施しました。棚倉町長沢の砂防堰堤1基も昨年度完成し、河川改修では、国の阿武隈川上流遊水地群整備と併せた阿由里川の河川改修を含む阿武隈川水系白河圏域河川整備計画を令和7年2月21日に策定し、現在、調査・設計を進めています。
ソフト面では棚倉町の桧木川など4カ所で洪水浸水想定区域図を作成・公表し、阿武隈川など6カ所に監視カメラ、隈戸川など4カ所に危機管理型水位計を設置しました。
今年度も引き続き、災害に強いまちづくりの実現のため、各種の事業を着実に進めていきます」

























