【福島県酒造組合】渡部謙一会長インタビュー

【福島県酒造組合】渡部謙一会長インタビュー

 わたなべ・けんいち 1965年、南会津町生まれ。東京農業大学農学部卒。開当男山酒造醸造元。福島県酒造組合副会長を経て、2022年5月より現職。

 ――会長に就任され1年が経過しました。この間を振り返って。

 「昨年5月の総会で会長に就任しました。しばらくは新型コロナウイルス感染症の影響により活動が制約されましたが、同年9月以降は3年ぶりに東京・JR新橋駅西口広場(SL広場)で『ふくしまの酒まつり』が開催されるなど、徐々にではありますが、既存の事業が再開されました。特に今年5月の連休明けからは会議、総会、各種打ち合わせなどが本格的に復活しており、現在はフル稼働で走り回っている状況です」

 ――2022酒造年度の日本酒の出来栄えを競う全国新酒鑑評会で、本県は金賞受賞数14銘柄を獲得し、惜しくも10回連続日本一とはなりませんでしたが、「福島県産の日本酒」は依然として高いレベルにあることを示しました。

 「『日本一』というのはあくまで金賞を受賞した蔵数の話です。それぞれの蔵元は、ひと冬、一生懸命寝る間も惜しんで酒造りに励み、手間暇かけた日本酒を出品してきました。また来年に向け、技術の向上と出品酒の研究を重ねながら酒造りに挑む――というだけの話かと思います。全国どの蔵も金賞を狙って自慢の銘柄を出品している中でのこの結果であり、『日本一』は福島県という括りの中での話に過ぎません。全国新酒鑑評会の結果を踏まえ、反省を生かしながら粛々と酒造りに励み、より良い品質の向上を目指すことが重要です」

 ――昨年度の出荷状況についてうかがいます。

 「コロナ禍が収束を見ない中、出荷量は前年並み程度で推移しており、コロナ禍前の水準には回復していません。お酒を飲むスタイルや飲むシーンが変化した影響も相まって、これから先も出荷量の回復には時間がかかると思っています。

 逆に言うと、新しい消費動向をいかに見極められるかが今後の課題と認識しています。全国各地に酒蔵があり、さまざまな酒類が流通している中で、本県の日本酒を手に取っていただくにはどうすべきか、ということについて組合員で熟慮を重ねながら事業展開していく考えです」

 ――2023年度の事業展開について。

 「まず、従来通り、清酒アカデミーの運営や高品質清酒研究会での議論など、それぞれの蔵による品質向上、技術力向上について組合がいかにバックアップできるかが重要です。また、『夢の香』、『福乃香』の2種類の本県産好適米の安定生産・安定供給に寄与すべく、生産者と蔵元の橋渡し役を担うのも組合の大切な役割なので、しっかり取り組む考えです」

 ――今後の抱負について。

 「この間、コロナ禍の規制が緩和される中、4年ぶりに開催されるイベントもありますので、組合の総力を結集して足を運んでくださるお客様に感謝しながら、本県の日本酒の品質の良さをPRしていきたいと思います」

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