本宮市商工会(石橋英雄会長)は昨年12月、同市社会福祉協議会と市内の子ども食堂5団体に寄付金や日用品、コメ、食品などを贈呈した。同商工会は、通常業務以外にも社会貢献活動に積極的に取り組んでいる。昨年7月に同社協とフードバンク事業協定を結び、贈呈は今回で2回目。「地域の子どもを元気にしたい」という思いからスタートした支援の輪は徐々に広がり、同商工会の趣旨に賛同した本宮ライオンズクラブ(佐藤仁会長)、本宮ロータリークラブ(佐々木嘉宏会長)が新たに活動に加わった。協賛会員も38事業所に増加しコメ、野菜、寄付金のほか、おもちゃや児童書も贈られた。
贈呈式で石橋商工会長は「この活動も徐々に規模が大きくなってきている。まだまだ知られていない取り組みだったが、マスコミの報道により地元の大きな企業も是非参加させてほしいとの申し込みがあり賛同を得られた。一過性で終わること無く長期間継続し、本宮市だけでなく近隣市町村、福島県全域に活動の輪が広がっていくことに期待したい」と語った。
子ども食堂の代表者は「まだまだ子ども食堂を取り巻く状況は厳しい。調理師など専門家もいるがほとんどがボランティアで構成されている。本当に支援を必要としている人の利用は少ないように思えるが、もっと気軽に声をかけてもらえれば色々な手助けが出来ると思う。スタッフも高齢になって活動も鈍くなっているが地域の賑わいや子どもたちの健康を願って頑張っていきたい」と謝辞を述べた。
別の受贈者は「少人数で活動しているため、自分の活動が本当に役立っているのか、気持ちが落ち込む時もあります。ですが、皆さんの声援と子どもの元気な顔を見ると頑張る力になります」と話した。
日本は子どもの貧困率が年々問題になっている。現場の支援者たちの苦労に地域は支援の輪で報いたい。これからを担う子どもが元気に育ってほしいという思いは誰もが一緒。支援の輪がもっと広まることを願う。
本宮市と同商工会では、経済の落ち込みにもテコ入れをしている。新型コロナ後に第2弾となる30%のプレミアム付き商品券を発行し、2月17日まで利用を受け付けている。今回は1万セット販売した。
参加店は約600店舗。飲食店や小売店以外にも、建設会社、電気設備会社、左官業、板金業なども参加しているので、修理にも使えて便利。迷ったら「この券使えますか」と差し出せばほとんどが受け付けてくれるだろう。せっかく買っても引き出しの奥に眠っているかもしれない。地元経済を回すためにも、使い切ってほしい。