伊達市堂ノ内で整備が進められている大型商業施設「イオンモール伊達」について、イオンモール(千葉市)は2月12、13日の2日間にかけて、伊達市と福島市でテナント出店に関する説明会を開催した。
参加者によると、3階建てのフロアには総合スーパーが設けられるほか、大型の専門店やエンターテインメント施設、ダイニングレストラン、コミュニティースペース、フードコート、屋外パークなどが設けられるという。敷地内にはホームセンターとコインランドリーが別棟で建設される。テナント数200店舗、従業員数約3000人を想定しており、開業予定時期は来年秋となる。
12日には伊達市の伊達市商工会で説明会が行われ、県北地方の会員事業所など約50人が参加した。13日には福島市のイオンシネマ福島のスクリーンに会場が設けられ、県内外の企業関係者で満席になったというから、200~300人が参加したとみられる。
福島市会場に訪れていた企業の経営者に説明会終了後、声をかけたところ、「施設概要に加え、人員確保や地域振興に向けた施策などについても説明を受けた。テナント料などは想定内の金額。資料を会社に持ち帰り、社員らと話し合って出店を検討していきたい」と話した。
テナント募集はウェブサイトで行われるとのことだが、一般的にイオンモールは集客力が高い分、テナント料は割高に設定されている。加えて全国的な人手不足の中、開店スタッフを確保して出店するとなると、地元企業の中でも相当体力がある店舗・企業でなければ対応するのは難しい。
イオンモールいわき小名浜のオープン前には、これらの要因で地元企業が出店に及び腰になったという話が聞かれた。また、イオンモールが相場より高い賃金で求人を出したため、他の商業施設や店舗に勤めていた従業員が一斉に転職したという話も聞かれた。会場でどのような説明が行われたのか判然としないが、イオンモール伊達に関しても同じような事態が起きる可能性がある。
さまざまな意味で県北地方の商業界に大きな影響を与える商業施設となりそうだ。