【オール・セインツ ウェディング】幸せ壊した郡山破綻式場に憤る若夫婦

【オール・セインツ ウェディング】幸せ壊した郡山破綻式場に憤る若夫婦

 本誌7、8月号でJR郡山駅東口の結婚式場「オール・セインツウエディング」が6月8日に事業停止したことを報じたが、本誌編集部への被害告発が未だにやまない。

 10月下旬には、7月に式を挙げる予定だった男性から《返金も厳しい状況で、これは詐欺に当たるのではないか》というメールが届いた。

 11月上旬には、福島市在住のAさん夫婦が直接取材に応じてくれた。この若夫婦は事業停止16日後の6月24日に式を挙げる予定だった。

 「初めて式場を訪れたのは2021年5月です。ネットの口コミ評価が高く、館長(㈱オール・セインツの黒﨑正壽社長)や担当者の対応も良かったので、ここで式を挙げようと決めました。ただ式は22年10月の予定でしたが、途中、私の妊娠が判明し、出産予定が同年8月だったので23年6月に延期した経緯があります」(Aさんの妻)

 夫婦は契約の内金として既に10万円を支払っていたが、延期を受けて式場から「延期日に式場を確保するには費用を先払いしてほしい」と言われ、110万円超を支払った。参列者は20人弱を予定していた。

 その後、無事に出産し、体調の回復に合わせて式場と打ち合わせを重ねていったが、その間に担当者が2回代わり、館長も次第にやつれていくなど、若夫婦は式場の異変を感じるようになったという。

 「正直、心配にはなったが、私たちのほかにも打ち合わせをしているカップルが複数いたので、大丈夫なんだろうと思っていました」(Aさん)

 ただ、事業停止の予兆だったのか今年4月にはこんな出来事も。

 「私たちの両親が式場に来て衣装合わせをしたのですが、その支払いをしようとクレジ
ットカードを出したところ『今、カードは受け付けていない』と言われたのです。仕方なく現金(10万円超)で払ったが、カードが使えないってどういうこと?と思
って……」(Aさんの妻)

 それでも、5月下旬の直前打ち合わせでは式で上映するDVDの映像を確認し、招待状も発送して、担当者からは「当日が楽しみですね」と声をかけられていた。

 夫婦のもとに悲しい連絡が届いたのは6月8日だった。

 「実家の母から『式場に預けていた留袖が宅配便で返されてきた』という連絡が来たのです。慌てて式場に電話したがつながらず、ネットで検索すると閉鎖と出てきた。式場隣りのホテルに問い合わせたら従業員が様子を見に行ってくれて、そこで初めて事業停止の張り紙があるのを確認しました」(Aさんの妻)

 知人の弁護士に相談すると「支払い済みの120万円超が返金される可能性は低い」と助言された。

 途方に暮れる夫婦が式場の代理人を務める山口大輔法律事務所(会津若松市)に問い合わせると、事務員から「7月中に破産を申し立て、早ければ8月に裁判所から債権者に連絡がある」と言われた。ところが9月になっても連絡はなく、10月に再度問い合わせると「まだ破産申し立ての準備ができていない」と素っ気ない答えが返ってきた。

 「事務員の面倒くさそうな物言いに『こっちは被害者なんだぞ!』と腹が立ちました」(Aさんの妻)

 11月19日現在、オール・セインツが破産を申し立てたという情報は入っていない。突然、結婚式が中止され「両親や親族に晴れ姿を見せたかった」という若夫婦は「やっぱり式を挙げたいけど、もう一度初めから準備をするのは大変だし、そもそも信用できる式場が見つかるのか」と気持ちが複雑に揺れ動いて新たな一歩を踏み出せずにいる。

 どんな企業も破産すれば周囲に迷惑をかけることになるが、「幸せ」を商売にする企業が顧客を「不幸」にするのは、あまりに罪深い。

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