北塩原村議会9月定例会が9月5日に開会したが、初日は定刻から約40分遅れの10時40分ごろの開会となった。本誌は、事前にある関係者から「冒頭の村長のあいさつで、職員の不祥事についての発表がある」との情報を得ていた。そのため、「おそらく、その関係で開会が遅れているのだろう」と察しがついた。実際、控え室でその関連の説明があって開会が遅れたのだという。
さて、問題の「職員不祥事」の中身だが、遠藤和夫村長は次のように説明した。
「2019年11月から2023年2月までの間に、議会事務局職員が事務局長に報告せず、議員積立口座から複数回にわたり、107万円を出金した事実が判明しました。本人に聞き取りをしたところ、着服したことを認めました。不正出金した金額は全額通帳に戻されていますが、今後、被害届を提出すると同時に、速やかに懲戒等審査委員会を開催し、処分を検討します」
同村議会では、議員報酬から毎月1〜2万円程度を、懇親会や研修などの名目で積み立てていた。議員は10人だが、積み立ては任意で参加しない議員もいたとのことだから、毎月数万円から十数万円を事務局職員が預かり、専用口座で管理していた。それを懇親会や研修、要は飲み会や旅行などの際に充てていた。担当職員はそれを着服・流用していたというのである。
ある議員はこう話す。
「問題があったのは前任期の議員時代のことで、2023年4月に改選となった際、積立金の残った分はすべて返還された。だから、そんなこと(職員による着服・流用)があったことはわれわれも知らなかった」
公務員として信頼を損ねる行為であることは間違いないが、その一方で2つの問題点が浮かび上がる。
1つは、議員の積立金は、言うなれば私的なものだが、それを村職員(議会事務局職員)に管理させるのは適切だったのか、ということ。
地方公務員法第35条では「公務員の職務専念義務」を定めている。勤務時間中はその職務に専念しなければならないということだ。
その点で言うと、議員のお金を預かり管理することは村の業務ではない。例えるなら、仕事中に趣味・愛好会などのサークルの会計係を担当していたようなもので、職務専念義務違反に当たる可能性が高い。
もう1つは、村は当事者ではないということ。遠藤村長は「被害届を提出すると同時に、懲戒等審査委員会を開催して処分を検討する」と述べたが、着服があったのは公金ではない。前述したように、議員の積立金は私的なものだ。
着服した職員は懲戒免職(クビ)になった。もちろん、公務員として信頼を損ねる行為であったことは間違いないし、職員を庇うつもりは毛頭ないが、サークルのお金を流用してクビになるのは重すぎるように感じた。
本来、懲罰対象は「業務外での信頼を損ねる行為」と「職務専念義務違反」だが、村は「公金着服」と同じように捉えているフシがある。その結果、懲罰の中で最も重い懲戒免職になったわけだが、村が当事者として真っ先にすべきことは、職員が勤務中に村の業務外のことをしていた事実、すなわち仕事中に趣味・愛好会などのサークルの会計係を担当していたことを是正することではないのか。

























