たかはし・ひろし 1954年生まれ。日大工学部卒。西郷村建設課長などを歴任。2015年の村議選で初当選。村議1期を経て、18年2月の村長選で初当選。2期目。
――新庁舎建設工事の進捗はいかがですか。
「2026年1月の完成を目指して工事を進めており、同年春の開庁を予定しています。ただ、全国的な資材価格高騰や労務費上昇などの影響で工事費が増加しており、インフレスライド制度の適用による工事価格の変更に対応していく必要があります。村民や議会の皆さまと協力し、100年に一度の大事業をしっかり成し遂げたいと考えています」
――子育て支援に力を入れています。
「2024年4月に『こども家庭センター』を設置しました。従来の『子育て世代包括支援センター』や『子ども家庭総合支援拠点』を統合し、すべての妊産婦、子育て世帯、こどもに対し、一体的に相談できる場を提供しています。住民の皆さまにとって安心できる場所となるよう、切れ目のないサポートを心掛けています」
――今年度の重点施策について。
「結婚から出産・子育てまで総合的な少子化対策が柱です。栃木県那須町と連携した婚活イベント『Nコン』、県との合同イベント『恋サミットinにしごう』を継続実施し、若い世代の出会いの場を広げていきます。また、『子育て応援クーポン事業』を開始し、地域全体で子育てを支える環境づくりに取り組みます。さらに、保育士確保や保育所支援、認可外保育施設の利用負担軽減事業を進め、待機児童ゼロを目指します。医療相談アプリ『いつでもドクター』を引き続き活用し、医師に24時間365日相談できる体制を整え、妊産婦や子育て世代の不安解消に努めていきます。
このほか、教育分野では、少子化を見据えて今後の村立小中学校のあり方を検討し、将来に向けた方針を固めます。農業分野では、新規就農者支援や担い手育成を引き続き推進し、子育て世帯にコメを配布する米消費拡大事業『子育て応援米』を引き続き実施します。観光分野では、来年春に『ふくしまデスティネーションキャンペーン(DC)』が開催されます。そのプレイベントとして、今年度『にしごうワンデーマーチ』を開催します。移住・定住促進策として、新幹線通学補助制度を創設し、若者の流出抑制や地元定着を図ります」
――最後に今後の抱負を。
「本村の人口は増加傾向にありますが、減少の波が来ないようにするには今が勝負だと考えています。結婚支援、子育て支援、移住促進、健康増進を着実に進めていきます。また、学校のあり方や高齢者支援、空き家対策、行政DXなどにスピード感を持って取り組み、『未来へ限りなく前進する西郷村』、『選ばれる西郷村』、『誇れる西郷村』の実現に向けて歩み続けます」