只見副町長人事で3分の1が反対の理由

只見副町長人事で3分の1が反対の理由

 本誌4月号に「猪苗代町 副町長・教育長人事『半数反対』の背景 町長選時と支持・不支持が入れ替わる」という記事を掲載した。

 猪苗代町3月議会で副町長と教育長の人事案が提出され、どちらも議会の同意を得た。ただ、内実は副町長は賛成6、反対6の同数となり、議長採決で同意、教育長は賛成7、反対5で同意と、ともに半数ほどが反対し、ギリギリで承認されたものだった。人事案件でそれだけの反対が出るのは異例のことで、その背景には何があるのかを探ったのが同記事である。

 詳細は同記事を読んでいただきたいが、同号発売後、只見町民から「猪苗代町ほどの僅差ではなかったが、只見町でも人事案をめぐり、似たようなことがあった」との情報が寄せられた。

 同町議会のアーカイブ映像で確認したところ、3月議会最終日に渡部勇夫町長から、副町長人事案が出された。無記名投票の結果、賛成7、反対4の賛成多数で同意された。猪苗代町のように約半数とまではいかないものの、3分の1以上が反対票を投じた。

 人事案件のため、質問や討論はなくすぐに採決に入り、しかも無記名投票だったため、誰がどういう理由で反対したのかは、議場(アーカイブ映像)では明らかにされていない。

 前出の情報提供町民によると、「最大の要因は人選だろう」という。

 副町長に選任されたのは元町議の目黒仁也氏。元役場職員で企画課係長などを歴任したほか、第三セクター「季の郷湯ら里」の支配人を務めた。2012年の町議選で初当選し、2020年3月まで2期務めた後、同年11月の町長選に立候補した。その時は、目黒氏のほか、当時現職で再選を目指した菅家三雄氏、元町職員で現町長の渡部勇夫氏が立候補した。三つ巴の選挙戦は大接戦の末、渡部氏が初当選を果たした。

2020年の只見町長選の結果
(11月22日投開票、投票率81・19%)

当 1264 渡部 勇夫(64)無新
  1244 菅家 三雄(74)無現
   729 目黒 仁也(61)無新

 つまりは、渡部町長は選挙で争った相手の1人を副町長に据えたわけで「かつての政敵を懐柔するようなやり方が受け入れられなかったのだと思われます」(前出の町民)というのだ。

 さらにこの町民はこう続ける。

 「渡部町長は昨年、無投票で再選されたが、今回の政敵を取り込むような人事など、自身の地盤固めばかりに注力しているように見えてしまう。逆に、最初の選挙の時に、役場庁舎の問題を進展させることや、道の駅整備などを掲げていたが、それらは何の進展もない。そういったことも議会の反発を招いた要因だと思う」(同)

 同町の旧役場庁舎は老朽化が進んでいたことから新築が検討されたが、入札不調などもあり、前町長時代に「暫定移転」という形で、2007年の中学校合併によって空いた旧只見中学校に移転した。

 これに対し、渡部町長は最初の選挙の際、「役場庁舎は暫定移転済みですが、利便性の高い庁舎のあり方について、検討を進めていきます」としていたが、実際はその後の動きは見えない。

 前出の町民がもう1つ例に挙げた道の駅整備は、本誌3月号に関連記事を掲載したので、それを読んでいただきたい。

 役場庁舎の問題や道の駅整備については今回の副町長人事と関係しているかは分からないが、少なくともかつての政敵を取り込むようなやり方が反発を招いたのは間違いなさそうだ。

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