白河市議会最大会派〝分裂〟の影響

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白河市議会最大会派〝分裂〟の影響

 任期満了に伴う白河市議選(定数24)は7月9日に投開票が行われ、立候補者30人(現職22人、元職2人、新人6人)のうち、現職20人、元職1人、新人3人が当選した。投票率は56・25%で合併後最低を記録した。

白河市議会の会派

 議長に筒井孝充市議(7期)、副議長に佐川京子市議(6期)が選出され、委員会や会派も新体制でスタートしていたが、それから半年も経っていない11月1日付で、会派に変更があった。

 6議員が所属する最大会派の一つ「正真しらかわ」が分裂、緑川摂生市議(4期)と大木絵理市議が〝所属会派なし〟となり、新たに4議員が所属する「躍進しらかわ」が誕生したのだ。

 正真しらかわは鈴木和夫市長から遠い立ち位置にあり、定例会の一般質問で所属議員が鈴木市政に対し、批判的な質問をすることもあった。

 そんな同会派が何の前ぶれもなく分裂したため、他の会派の市議やその支持者らの間で「一体何があったのか」と話題になっていた。

 正真しらかわに所属していた複数の市議に問い合わせたところ、「仲違いしたわけではない」と強調するものの、一様に口が重く、細かい経緯などを語ろうとしなかった。彼らに代わり、市議会をウオッチしている同市の経営者がこう解説する。

 「鈴木市政に是々非々のスタンスを取ってきた会派だが、そのスタンスをめぐり所属議員の後援会内部でちょっとした騒動があった。『このままでは同じ会派の議員にも迷惑をかける』と考えた所属議員が退会を申し出て、話し合いを重ねた結果、最終的に一旦会派を解散することになったのです。ただ、それぞれ基本的なスタンスが大きく変わったわけではないので、結局一部の議員が再合流して、あらためて会派を立ち上げることになったようです」

 具体的にどんな騒動が起きたのかは分からなかったが、話を聞く限り、意見の違いや感情的な対立などが原因ではないようだ。

 いずれにしても、鈴木市政に物申すこともある最大会派が分裂・弱体化したことは、鈴木市長にとって喜ばしいことだろう。

 鈴木和夫市長は1949(昭和24)年生まれ。早稲田大卒。県相双地方振興局長、企業局長などを歴任し、2007(平成19)年7月の白河市長選で初当選を果たした。

 今年7月9日投開票の市長選では、2万2930票を獲得。無所属新人の元大信村議・国井明子氏(79)を1万9387票差で破り、5選を果たした。

 もともと行政マン(県職員)だったのに加え、16年以上市長を務めていることもあって、行政関係の知識は誰よりもある。そのため職員に直接指示を出すほか、近年は議会の人事や質問内容などにも口出しするようになった、という話が漏れ聞こえてくる。

 5期目は鈴木市長にとっての「集大成」になると見られており、早くも4年後の後継者探しのウワサも流れ始めている中で、会派分裂の影響が今後どのように現れるのか、注目したい。

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