たかはし・のぶひろ 1957年5月生まれ。福島高卒、立教大経済学部中退。桑折町議連続6期を経て、2010年9月の町長選で初当選。現在4期目。
──4期目の任期を振り返って。
「町長に就任してから15年が経とうとしています。就任から半年後に東日本大震災と、それに続く原発事故という、まさに『国難』と呼ぶべき事態に直面しました。町民の命と暮らしを守るため、他市町に先駆けて様々な取り組みを行ってきたと自負しています。復旧・復興においては、単に元に戻すのではなく、悲惨な出来事をしっかりと受け止めながらも、その先を見据えた“桑折新時代”を目指してきました。この間、町民と心を一つに取り組んできた結果が、今の桑折町につながっていると思います。
本町でも少子高齢化が深刻な問題です。出生数が少ない現状で、学校の複式学級化といった状況も出てきました。特産である献上桃のブランド化を進め、特に仙台でのシティプロモーションに力を入れた結果、直売所に長蛇の列ができるほどの効果が出ています。農業従事者の高齢化や後継者不足に対し、農業所得の向上に力を入れています。地域おこし協力隊や農家の息子さんが農業を継ぐケースも出てきており、大変嬉しく思っています」
──大東建託株式会社の「いい部屋ネット 街の住みここちランキング2025〈福島県版〉」で桑折町が2年連続1位に輝きました。
「数年にわたり高い評価をいただいていることは、身に余る光栄です。町民一人ひとりが、この町に住んでいてよかったと実感できる状態を作り続けることが私の使命だと思っています。本町ならではの子育て支援策が、高く評価されていると聞いています」
──町制施行70周年事業について。
「今年1月に町制施行70周年を迎えました。平成の大合併の流れにあらがい、自主自立のまちを選択したがゆえに迎えることができた記念すべき年です。当時、町民皆様と下したこの決断に誤りはなかったものと確信しております。
今後のメインイベントとしては、9月7日に『機動戦士ガンダム』のキャラクターデザイナーとして知られる漫画家の安彦良和さんを招いて、トークショーと原画展を開催します。安彦さんが週刊ヤングジャンプで連載している半田銀山をテーマにした漫画『銀色の路―半田銀山異聞―』の冊子版『半田銀山昔語り』も刊行・販売する予定です。同28日には町内に現存する13台の山車が一堂に集結し、町を練り歩く『奥州こおり宿楽市楽座in山車フェス』を開催します。
町制施行70周年を祝うとともに、町民皆様とともに、花咲く未来に向かって、大きな一歩を踏み出す年とし、今後とも『住み続けたいまち 住みたいまち こおり』を目指して参ります」
























