【鏡石町】木賊正男町長インタビュー(2024.2)

【鏡石町】木賊正男町長インタビュー(2024.2)

 1956年11月生まれ。須賀川高卒。鏡石町総務課長、教育課長兼公民館長、税務町民課長などを歴任。2022年5月の町長選で無投票初当選。

人口減少対策の受け皿をつくっていきたい。

 ――昨年5月から新型コロナウイルスが5類感染症に移行されました。

 「5類移行に伴い、町内の商工業者の経済活動にも明るい兆しが見え、制限されていた各種イベントもコロナ禍以前と同じ形で開催することができたので、賑わいが戻ってきたと実感しています」

 ――昨年10月には健康福祉センター「ほがらかん」がオープンしました。

 「町内の保健福祉施設が老朽化していたことに加え、類似施設の集約や、多目的に使用できる施設にすることを目的に整備を進めてきました。コンセプトの1つに『健康な笑顔が集う場所』があり、安心・安全なまちづくりに向けた福祉避難所としての機能も併せ持った施設となっています。オープンから3カ月でおよそ6000人の方々にご利用いただいています。館内には未就学児を対象とした子育て支援施設もあるため、子育て世代の多くの方々にご利用いただいています。

 今後は各種イベント等での利用に加え、先日発生した能登半島地震のような非常時への備えとして、屋外街路灯の下に電源コンセントを設置してあるので、車で避難された方の電源確保やマンホールトイレ、シャワー室の設置など、災害時における一時避難所としての役割が見込まれます。近年は自然災害が多発しており、令和元年東日本台風の際、本町では成田地区の浸水被害があり、そうした経験も踏まえて利活用していく考えです」

 ――今後の抱負。

 「今年は駅東土地区画整理事業に注力したいと思っており、昨年第3工区の町の保留地の分譲が完了しました。個人所有の土地についても交渉を進めており、少しでも多くの方々に家を建てて住んでいただきたいと考えています。人口問題研究所が発表した2050年の推計によれば、鏡石町は現在の人口から約3000人減の9333人との結果でした。他自治体に比べて本町は人口減少率が低く、年少人口の比率が高いほか、高齢化率も低いので、今後を見据えて人口減少対策の受け皿をつくっていきたいと考えています。

 遊水地整備事業についても、用地買収や宅地・建物の補償交渉が具体化しており、その中でも集団移転を希望する方と個人で移転する方がいますから、各々の希望に沿う形で地権者の皆様に寄り添って取り組んでいきます。

 就任以来3つのS(スマイル・スピード・シンプル)を基本に町政執行に当たってきましたが、それには町の持っている情報を速やかに発信し、町民の皆様からの信頼を得ることが不可欠です。今後も町民の皆様の信頼を裏切ることなく取り組んでいきます」

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