【浅川町】江田文男町長インタビュー(2024.12)

経歴

えだ・ふみお 1955年6月生まれ。2003年から町議を4期途中まで務め、その間、副議長などを歴任。2018年10月の町長選で初当選。現在2期目。

役場移転で街なかの活性化を図る

 ――2期目も折り返しを迎えました。

 「10月には浅川中学校の建て替えが終わり、新校舎での授業に移行しました。教育環境の整備は公約の一つです。町内小・中学校、あさかわこども園幼稚部の給食費完全無償化を2023年4月から実施したほか、こども園保育部では、育児休業中のお子さんも受け入れています。高齢の方やお子さん、障害のある方でも安心して移動できるよう6年前から歩道の整備を進めてきました。今年度も予定しているすべての区間の整備が完了する見込みです。関係人口と交流人口増加に向けて駅前マーケットを開催しており、おかげさまで沢山の方々に足を運んでいただきました」

 ――浅川中学校の新校舎について。

 「RC造3階建ですが、教室や廊下の壁・床は県産材の板張りで木の温もりを感じられます。県内の学校では珍しいラーニング・コモンズがあります。生徒同士のグループワーク学習など自主的な学びを支援するためのもので、図書室とパソコン室の役割を兼ね備えています。3階のオープンスペースは200人ほど収容できるので、これまで体育館まで移動して行っていた全校集会を、暑さ寒さを気にせず行えるようになりました。

 中学校の建設には、名誉町民である小室源四郎氏による寄付で設立した奨学基金のうち1億円を活用させていただきました。そのご縁で、150人ほどが入れる多目的ホール『小室源四郎・ヨシコ夫妻記念ホール』を整備しました。生徒だけでなく町民の皆さまも利用可能で、コミュニティ活動の拠点になります」

 ――2050年までに二酸化炭素排出量を実質ゼロにするゼロカーボンシティ宣言を昨年出しました。

 「まずは、役場が率先して紙ごみなど資源物のリサイクル化を徹底し、可燃ごみの減量に努めます。昨年度は前年度比で約15㌧の可燃ごみを減量でき、あわせて公共施設の省エネ、庁内外に向けた啓発活動などに取り組んだところ、県のゼロカーボンアワード2024の優良賞に選ばれました。今後も、町民・事業者・行政及び関係団体が一体となって取り組みを推進していきます」

 ――今後の重点事業について。

 「小学校を現在の中学校の隣に移転し、小学校跡地に役場を移転することで、商店街の活性化や交流人口の創出につなげたいです。

 そのためには財政計画の見直しが不可欠であり、役場内で協議していきます。引き続き子育てと福祉に力を入れます。基幹産業である農業の振興のため、“儲かる農業”を推進するほか、職員の育成に取り組み、組織体制の強化を図っていきます」

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