作家、税理士、Uターンジャーナリスト、編集者。
東京と福島。
共通点は、女性であることだけ。
武塙麻衣子 / 伊藤江梨 / 斎藤美幸 / 藤澤千春
第3回
武塙麻衣子「ゆうべ、酒場で」
三皿め 神奈川・川崎「丸大ホール本店」

photo by Yusuke Nakanishi
毎年ゴールデンウイークに有楽町の朝日ホールで開催されるイタリア映画祭に今年も四日ほど通った。
『平原の町々』という映画の中で、一晩中あっちこっちで飲み続けた酔っぱらいの中年男ふたりがべろべろになりながら朝を迎え、こんなことを言っていて痛快だった。
「寝酒にさえありつかなきゃ今はまだ昨日だ。もう一杯最後に飲もう!」
ここ数年、早朝に小説やエッセイの執筆をしている。
伊藤江梨「夜明け前の地域経済ノート」
事業承継の時代

いとう・えり 1984年1月生まれ。安積黎明高、大阪大卒。共同通信社記者を経て、税理士に転身し、2017年4月に暁経営会計を開業。家業の建設会社を継承し、2020年に同名の株式会社として再出発を果たした。東北税理士会福島県支部連合会広報部長などさまざまな団体の要職を務めている。事実婚で2児の母。
「事業承継」という言葉がすっかり定着した。
最近の日本の「事業承継」が表すものは、戦後日本の高度経済成長を作り上げ、たくさんの中小企業を起こした「団塊の世代」の経営者からの事業の引き継ぎだ。
2025年に団塊の世代がみな70代後半の後期高齢者となるのを何とか次の世代に引き継ぎたいという戦略だ。
事業承継を進めるために、経産省と財務省が折衝してでき上がった「特例事業承継税制」という、割と使い物にならない特例税制があるが、その税制の適用期限は令和9(2027)年末まで。
事業承継を進めたい国は、手続きの期限延長を繰り返しているが、この最終期限だけは頑なに変えない。
斎藤美幸「沈みゆく船の穴を誰が塞ぐのか」
【第3回】日本酒

さいとう・みゆき 福島市唯一の造り酒屋金水晶酒造株式会社4代目蔵元取締役会長。Uターンジャーナリストとして内外の視点から情報発信している。元フジテレビ・福島テレビ記者。
福島県の日本酒は2年連続日本一
おかげさまで今年の全国新酒鑑評会で福島県内からは20蔵が金賞を受賞し、都道府県別金賞数で2年連続日本一となった。
私が4代目蔵元を務める金水晶酒造もその一つであり、福島市唯一の造り酒屋として安堵している。
柔らかな旨味と透明感ある香り、飲み干した後の綺麗な切れ味。福島の金賞酒をぜひ一度味わっていただきたい。
酒蔵は百年企業が9割
一般に企業や産業の寿命は30年ほどと言われる。しかし帝国データバンク調査によれば、100年以上続く企業の割合は全国平均約3%に対し、清酒製造業は約91%。
酒蔵は他業種と比べ圧倒的に老舗が多い。
福島県内にも200年、300年続く蔵が珍しくない。
藤澤千春「女性編集者と言われても」
「市場」と向き合う

前回、私が「女性編集者」として「女性論客」の役割を引き受けたネット番組への出演をきっかけに、フェミニズム・ジェンダーを語る文脈でいわれる「有徴化」という言葉について取り上げました。
マイノリティは名付けられ、徴(しるし)づけられるのに対して、マジョリティは「普通」であるから、徴(しるし)づけられない(無徴化)。
例えば、「女流作家」という言葉は、作家は男性であるという前提が反映された言葉であり、マイノリティである女性のみが「女」と名付けられます。
そう。有徴化されるのはもちろん編集者だけではありません。私たちのビジネスパートナーである書き手、作家こそ、その対象となってしまうことが多いと言うべきでしょう。
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