福島県内にも「旧統一教会」市議・シンパ議員も複数存在

福島県内にも複数存在「旧統一教会」の福島市議

(2022年10月号)

 安倍晋三元首相の銃撃事件でクローズアップされている政治家と旧統一教会(世界平和統一家庭連合)の関係。自民党は党所属の国会議員と教団・関連団体とのつながりを調査し、2022年9月8日、衆参両院議長を除く379人中179人に何らかの接点があったと公表した。このうち選挙支援を受けるなど「一定の接点」があった121人は氏名が明かされたが、調査結果が実態をどこまで反映しているかは不透明だ。

 実際、同13日には木原誠二官房副長官が関連団体主催の会合に出席していたことを発表。木原氏は、党への報告が漏れた理由を「秘書が出席し、会合出席の記録も記憶も残っていなかった。外部からの指摘で判明した」と釈明している。

 木原氏と同様、後日判明するケースは今後も後を絶たないだろうが、問題は調査が進む国会議員とは対照的に、地方議員への調査は一切手付かずなことだ。

 都道府県議と知事についてはマスコミが調査を進め、徐々に関係が明らかになっているが、市町村議レベルになると教団・関連団体とのつながりはよく分かっていない。

 県内に目を向けると、2022年7月の参院選で初当選した星北斗氏が、選挙前に郡山市などのミニ集会で何度か挨拶していたことが判明。いわき市の内田広之市長も、2021年9月の市長選に向けた準備の過程で市内の教団支部施設を訪問していたが、両氏に共通するのは、その〝案内役〟が地元の自民党系市議だったことだ。

 両市の議員ら関係者の話を総合すると、その自民党系市議たちが教団と〝深いつながり〟(信者?)を持つことは周知の事実だという。ただ、信教の自由は尊重されるべきだし、同僚としてこれまで迷惑を被ったこともなかったため、深く気にすることはなかったという。

 風向きが変わったのは、言うまでもなく安倍元首相の銃撃事件がきっかけだ。教団名が変わっていたため気付かなかったが、世界平和統一家庭連合が旧統一教会であることを知り、その市議と今後どう付き合うべきか、他の同僚議員たちと頭を悩ませるようになった。

 「党本部の調査は国会議員にとどまっており、現時点で地方議員には及んでいない。しかし、茂木敏充幹事長は『教団との関係を絶てない人とは同じ党で活動できない』と離党を促している。地方議員も国政選挙に携わる以上、調査対象になるのは確実だ」(ある自民党系市議)

 問題の自民党系市議たちは市議会会派の要職を務めていたり、若手のホープといった立ち位置。しかし、教団との関係を絶たないと現在の役職を辞めてもらわなければならないし、将来のポストも望めない。

 「とはいえ、もし彼らが熱心な信者なら脱会するのも簡単ではないはず。信教心を貫くのか、ポストを取りにいくのか、彼らも頭を悩ませているのではないか」(同)

 市議らによると、自宅や事務所にはさまざまな雑誌や資料などが送られてくるが、彼らが当選後、旧統一教会系の月刊誌がいつの間にか送られてくるようになったという。「もちろん、購読申し込みをした事実はない」(同)。

 両市の職員の間でも、教団とつながりを持つ市議がいることはウワサになっていたが、特段気に留めることはなかったという。

 「ただ、一般質問の視点が独特だったり、議会内の言動が他の議員と少し違っていたり、今思えばどことなく教団色が滲み出ていたのかもしれませんね」(郡山市職員)

 本誌には「〇〇市にも信者の市議がいる」「××市議の妻が信者だ」という情報が寄せられているが、自民党が今後、地方議員にどのような対応を迫るのか注目される。

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