【福島県ビルメンテナンス協会】佐藤日出一会長インタビュー【2024】

【福島県ビルメンテナンス協会】佐藤日出一会長インタビュー【2024】

経歴

さとう・ひでいち 1955年4月生まれ。(株)東日取締役会長。2017年5月から福島県ビルメンテナンス協会会長を務める。

 ――全国ビルメンテナンス協会では、労務費の適正な価格転嫁に向けた取り組みを支援していますが、県内事業者の状況はいかがでしょうか。

 「全国組織での働きかけが必要なほど、当業界において労務費の価格転嫁は大きな課題です。ビルメンテナンス業は品確法(公共工事の品質確保の促進に関する法律)の範疇に含まれ、従事者は社会活動に欠かせないエッセンシャルワーカーでもあることから、待遇改善を関係各所に上申してきました。特に賃金については、最低賃金に近い人だけでなく全体的に引き上げなければいけません。この間、最低賃金1000円以上を目指して動いていましたが、自民党の石破茂総裁から1500円にするという話も出ており、そうなると県内でも5年間で毎年100円以上引き上げる必要が出てきます。もちろん、最賃が上がるのは結構なことですが、収益が変わらなければ事業者としては負担になってきます。同じ品確法の業種である建設業では、建設資材の高騰などを考慮して労務費へのしわ寄せを防ぐスライド方式という契約方式があり、それを当業界でも導入できないかと全国的に働きかけていますが、現時点では札幌市以外では導入に至っていないのが実情です。

 また、近年は主に関東圏の業者の入札も増えており、地元業者よりも安い金額での落札が相次いでいます。地元業者の受注が減少する事態となっているので、最低制限価格の引き上げと入札条件の改訂も関係各所に要望しています」

 ――昨年の取材では人員確保も大きな課題と話していました。

 「県内でも特定技能外国人を雇用しようという動きはあったものの、コロナ禍の影響もあり進んでいません。一部のホテルなどではベッドメイク等で実際に勤務されている方々もいるようですが、まだまだ途上です。一方で、業務効率化・労働環境改善を図る目的で清掃ロボットの導入が始まっています。我々の業務は最終的にはマンパワーで仕上げなければならないので、人手が必要な部分には人員を回し、任せられるところはロボットを活用するという会員事業所は増えてきています」

 ――近年は会員数増加に向けた取り組みにも注力しています。

 「現在の加入状況は正会員26社、準会員7社、賛助会員7社の計40社です。協会に加入すると講習会への案内、国家資格である建築物環境衛生技術管理者(ビル管理士)の資格取得サポートが受けられるほか、官公庁等の大きな案件は協会への加入が事実上必須になるので、まずは準会員として協会に加入するメリットを吟味していただき、そのうえで正会員へと昇格してもらうことで、会員数を着実に増やしています。こうした恩恵はまだ周知が進んでいない部分もあるので、加入のメリットを前面に押し出しつつ、今後も会員数の増加に向けて努めていく考えです」

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