【会津商工信用組合】菊地武理事長インタビュー

【会津商工信用組合】菊地武理事長インタビュー

経歴

きくち・たけし 1958年9月生まれ。県立若松商業高卒。77年に入組。総務部長・常勤理事、常務理事(代表理事)などを歴任し、今年6月、理事長(同)に就任。

 ――6月の総代会・理事会で第13代理事長に選出されました。

 「理事長就任にあたっては、組合の発展に少しでも自分の力と経験が生かされればと思い、引き受ける決断に至りました。新体制のトップとして重責を全うし、役職員が一丸となって当組合の喫緊の課題である一層の収益改善に向け、リーダーシップを発揮していくのでご指導・お力添えのほどよろしくお願い申し上げます。

 当組合は2026年10月に創立70周年を迎えます。諸先輩方がこれまで築き上げてきた経営基盤をさらに強固なものとすることが私の使命であると痛感しています。その実現に向け、地元金融機関としての役割を果たすべく、時間の許す限りお取引先の事業所に直接足を運び、経営者の皆様が抱えるお悩みなどを丁寧にお聞きしながら、少しでも経営改善につながるご支援に注力していきたいと強く思います」

 ――営業エリアである会津地域の経済状況と課題は。

 「会津地域の現状は、少子高齢化による人口・事業所数・従業員数の減少に集約されます。特に会津若松市の人口動態の推移でもこの3年間で毎年約1000人以上が減少しています。現在、人口戦略会議が取りまとめたいわゆる『消滅可能性自治体』では会津から6市町村が該当しています。いずれも高齢化率の上昇とそれに伴う死亡数の増加、出生数の減少などに歯止めがかからない状況であり、地域経済を守るためにもこの流れを食い止める、あるいは緩やかにすることが重点課題であると認識しています。今後は会津地域の基幹産業である観光業(宿泊業、飲食業、小売業等事業者)に持続可能な支援をするとともに、インバウンド客のさらなる誘客、受け入れ態勢の整備によって交流・関係人口創出が一層求められると考えます」

 ――物価高など小規模事業所を取り巻く環境は大変厳しい状況です。

 「当組合では『あいづしんくみ事業者支援の取り組み方針』を策定し、さまざまな経営課題についてお聞かせいただき、その解決に向け外部支援機関・専門家などとの連携を密にしながら事業者の実情に応じたご支援を行い、柔軟にサポートする体制を整えています。一例を挙げますと、福島県信用保証協会の活用をはじめとする適時適切なご融資による経営安定化のご支援はもちろんのこと、外部専門家を招き月2回開催している個別無料相談会のほか、無料の専門家派遣を実施するなど、事業者に寄り添いどんなことでも相談できる体制を構築しております」

 ――「菊地カラー」をどう打ち出していくお考えか。

 「信用組合の持ち味は『face to face』です。IT化などが進む現代社会において、非効率的な手法かもしれませんが、信頼関係を築くのは、『人と人』です。お客様から信頼いただくために、『お客様の困ったを 良かったに』とのスローガンを掲げています。まず私自身が率先することで役職員一丸となり『お客様の課題を解決するお手伝い』を実践していきます。私共の活動を通して地域の皆様から愛され、頼りにされる信用組合を目指し、会津地域を更に元気にすることに貢献していきます」

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