今秋に予定される知事選と比べると注目度は低いかもしれないが、郡山市内では県議補選がちょっとした話題になっている。
県議選・郡山市選挙区は定数10だが、昨年4月の郡山市長選に椎根健雄県議が立候補したため、現在欠員1となっている。補欠選挙は知事選と同時に行われる見通しだ。
「早くも2人が立候補に意欲を見せています。1人は元郡山市議の川前光徳氏(59)、もう1人は同じく元市議の渡部龍治氏(58)です」(市内の選挙通)
川前氏は、市議を3期途中で辞職し、2021年の郡山市長選に立候補するも落選。2025年の同市長選も一度は立候補を表明したが、保守系候補を一本化するため、同じく立候補を表明していた元県議の勅使河原正之氏の支持に回った。その後は自民党・森雅子参院議員の秘書を務めている。
渡部氏は、欠員2で行われた2017年の市議補選で初当選し、2019年の市議選は最下位の38位で再選を果たしたが、2023年の市議選には立候補しなかった。
市議時代、川前氏は自民系の議員でつくる会派・志翔会の会長を務めていた。渡部氏は一人会派・国民民主党で活動していた。
本誌は2020年5月号に「自己破産した渡部龍治郡山市議」という記事を掲載。同年2月に渡部氏個人が自己破産し、当時社長を務めていたディーシップという会社も同じ日に破産手続き開始決定を受けていたことを報じた。2019年12月から3カ月にわたり、諸税を差し引いた議員報酬(月60万円)の全額を差し押さえられたが、自己破産後は全額を受領。市民から借金もしていたため、本誌には「市議にふさわしくない」という声が寄せられていた。
渡部氏は当時の本誌取材に「様々な声は私の耳にも入っている。有権者から選挙で選ばれた立場上、議員を続けるか否かは次の選挙で審判を仰ぎたい」とコメントした。この記事が出た後には、飯舘村の除染事業に関与していたことも判明した(詳細は2020年8月号参照)。
一方、川前氏をめぐっては二度の市長選立候補表明後に「ああいう問題を抱える人は市長にふさわしくない」と批判が漏れ伝わっていた。証拠がないので詳述は避けるが、本誌には川前氏の〝人間関係〟を問題視する意見が届いていた。
「巷では、県議補選は〝すねに傷を持つ人同士の争い〟などと言われている(苦笑)」(前出・選挙通)
渡部氏に話を聞いた。
「現在、国民民主党県連の組織委員長を務めており、県議補選には同党から立候補する予定。ただ、本来は1月下旬に開かれる協議で正式決定するはずが、突然の解散総選挙で後回しになりそうです」
現在は市内で農業関連の事業に携わりながら、市民から困り事の相談を受けるなどしているという。
「自分の知見や経験が県政という舞台で生かせるなら、と考えています。当選しても長くやるつもりはなく、自分で決めた任期の中で全力を尽くしたい」(同)
一方、川前氏はこう語る。
「現場を離れて5年になることもあり、政界復帰を検討しているところです。私は自民党員ですが、郡山市選挙区には6人の現職県議がいます。後任という話になると難しい部分があるが、地元郡山のお役に立てるよう頑張っていきたい」
補欠選挙をめぐっては立憲民主党や参政党からも候補者が出るのではないかという話がある。ただ、今回当選できても、来年秋には任期満了に伴う県議選が控える。候補者には1年で2回の選挙を戦える〝体力〟を備えていることが求められる。

























